忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2024/04/20 05:05 |
アレルギー性肉芽腫性血管炎
アレルギー性肉芽腫性血管炎は全身の動脈に壊死性血管炎を生じる病気。結節性多発動脈炎(PN)は肺動脈を侵さないが、本症は肺動脈を侵し、また気管支喘息を起こすので、本症=PN+肺合併症 と考えても良い。

病態
好酸球増多を伴う全身性血管炎であり、病理学的には好酸球浸潤を伴う壊死性血管炎や血管内外の肉芽腫を生じる。

疫学
症例数が少ないため、大規模な臨床研究を行いにくく、診断指針、治療指針はまだまとまっているとはいい難い。

症状
血管炎症状の前に気管支喘息や副鼻腔炎などのI型アレルギー性症状が先行する事が多い。血管炎症状として多彩な臓器症状を呈する。多発性単神経炎を主体とする神経症状が頻度が高く、全症例の70%以上で認められる。その他、関節炎、肺、心臓(冠動脈疾患)、皮膚(発疹)、消化管(潰瘍)、腎症などが起こる。


検査

血液検査
赤血球沈降速度
好中球

生化学検査
IgE
リウマチ因子(+)
抗好中球細胞質抗体(P-ANCA)(+)

レントゲン写真検査
胸部レントゲン写真検査
浸潤影が認められることもあるが、特異的でない。

肺胞洗浄液(BAL)
好酸球

針生体検査
血管炎を認める。

診断
罹患臓器に針生体検査を行って炎症を認める。

治療
血管炎症候群の中では比較的ステロイド治療に対する反応は良好である。しかし、難治例、再発例に対してはステロイドパルス療法や、免疫抑制剤の併用(シクロフォスファミドなど)、γ―グロブリン大量投与療法などが試みられている
PR

2007/06/13 13:10 | 病気 症状対策
疾患としての低血糖症
糖分の摂取過多や栄養素の偏り・不足などが引き金となって、日中特に昼食後の眠気、集中力の低下、物忘れ、鬱病・パニック発作などの症状が起きると報告されている疾患。

砂糖を多く含むものやぶどう糖への変換が早い炭水化物食品(砂糖を多く含むペットボトルの清涼飲料、小麦が原料のお菓子、白米、白パン等。GI値が高いもの全般)を継続して多く摂取しつづけると、膵臓のインスリン分泌のコントロールに異常が発生し、低血糖が頻繁に起こることがある。これは糖尿病の有無に関係なく症状が起こる。

特に甘いものや炭水化物がコンビニ等で簡単に手に入る現代、潜在的な患者数はかなり多いと言われるが、日本国内では、研究が進んでおらず、治療や症状に詳しい医師が少ないのが現状である。どんぶり物のような白米が多い食品や、ラーメン等の消化の早い炭水化物も継続して多く食べ続けると低血糖症の原因となる。お菓子やジュースだけが原因ではないことに注意。また、胃下垂症、貧血、先天的糖尿病体質、アレルギー体質などのある人は、低血糖症を発症しやすい。

インスリン分泌のコントロールが乱れるという点では、糖尿病と同じ範疇に入る病気とも言える。

インスリン分泌のコントロールが乱れ低血糖を起こすと、続いてアドレナリンやノルアドレナリンの分泌も乱れる。症状に疲労感、ふらつき等があるため、自律神経失調症等の診断を受けたり、鬱やパニック発作、精神不安定等の症状が出るため、精神系の薬を処方されてしまうこともある。大多数の日本の医師は、持続する精神症状と低血糖症の関係について懐疑的である。これは、日本の医師が読む文献・教科書には記載がされていないからである。日本の医療によくある事象である。欧米ではすでに研究が進んでいる。

幼児期から発症しているケースでは、本人の自覚があまりないままに、だるい、集中力がない、ムラ気、落ち込み、キレやすいなどの症状が現れるため、周囲から低い評価を受けてしまうことがある。

無反応性低血糖症
糖負荷検査で30分おきの採血検査を行なっても、採血の間隔より短い時間のうちに血糖値の上下を頻繁に繰り返している。 血糖値の変動がグラフ化した際に一見平坦な曲線で現れるため、無反応性低血糖症と呼ばれる。慢性疲労症候群やうつ病に診断されることがある。反応性低血糖症より重症であることが多く、自殺観念を持つこともある。




検査
5時間糖負荷検査(計9回の採血)が必要である。特に血糖値の下降は2時間以上たってから起きる場合が多いので、一般的な2時間で行われる糖負荷検査では低血糖症は発見できない。また通常の血液検査で発見することは難しい。これは、血糖値の低さそのものよりも血糖値の急激な下降が原因のひとつだからである。
症状
強い疲労感、日中特に昼食後の眠気、集中力の低下、物忘れ、めまい、眼のかすみ、呼吸の浅さ、ふらつき、日光が眩しい、甘い物への渇望感、胃腸が弱い、口臭、失神発作、偏頭痛、鬱病・パニック発作など多岐。糖がエネルギーとして燃焼されにくくなるため、肥満ぎみになることがある。低血糖症であると副腎も酷使されるので、副腎が抗アレルギー作用をもつホルモンを十分に作れなくなり、アレルギーが起こりやすくなることがある。
すべての症状が発生するわけではない。
対処
ぶどう糖を摂取すれば一時的に症状を抑える事が出来る。緊急の場合はこれで対処する。治療には糖尿病と同様に、食生活を改善する必要がある(糖分の摂取制限、およびバランスの取れた各種栄養素の積極的摂取)。十分な睡眠や適度な運動も症状の改善に重要である。
低血糖症の詳細、治療に関しては以下が詳しい。残念ながら、日本国内では、標準的な医学とはみなされていないとする意見もあるので、医師の診断を仰ぐときは注意する事。理解の有る医師を探すのが肝要である。


2007/05/07 13:22 | 病気 症状対策
五月病の症状と対応策
新人社員や大学の新入生などに見られる、新しい環境に適応出来ない事に起因する精神的な症状の総称である。4月には新しい環境への期待があり、やる気があるものの、その環境に適応出来ないでいると人によってはうつ病に似た症状がしばしば5月の連休明けに起こる事が多い事からこの名称がある。「さつきびょう」は誤読。

症状
抑うつ症、無気力、不安感、焦りなどが特徴的な症状である。主訴には、不眠、疲労感、やる気が出ないなどがよく出てくる。


対応策
対応策としては、ストレスをためない事、音楽を聴いたり、気晴らしに心がけるというのが良い。但し、食べすぎ、アルコールに頼りすぎる事はあまり勧められない。摂食障害や急性アルコール中毒など、別の問題を引き起こす可能性もある。

元々は、厳しい受験競争を勝ち抜き大学入学を果たした新入生が、その後目標を失って無気力に陥る事を指したものであった。


2007/05/02 09:23 | 病気 症状対策
自閉症、原因、症状
保護者の教育や生まれ育った環境が原因で自閉症になるということはあり得ない。

フランス・パスツール研究所の研究チームが、フランス国立医学研究機構およびスウェーデン・イエーテボリ大学と行った共同研究では、自閉症者の脳内で遺伝子「シャンク3(SHANK3)」に異常があることが指摘されている。ただし、研究チームからはシャンク3で自閉症の全ての症状を説明できるわけではないと警告が発せられており、主要な社会的障害についてある程度説明ができるかもしれないと述べるにとどまっている。
父親が中高年のときに授かった子供である場合、新生児が自閉症になりやすいとする近年の米国の研究がある。同研究によると、父親が40歳以上の新生児は、自閉症や関連の症例が30歳未満の父親の場合の約6倍で、30〜39歳の父親と比較すると1.5倍以上であったとされている。一方、母親については、高齢者で多少の影響を及ぼす可能性は排除できないものの、子供の自閉症に与える影響はほとんど認められなかったとされている

国際的な統計は少なく、現段階では増加傾向にあることだけがはっきりしている。

日本では1000人に1〜2人の割合で生じているが、どこまでを自閉症の範囲とするかによって発生率は大きく違う。男性と女性の比率は4:1程度と言われている。

日本自閉症協会によると現在日本国内に推定36万人、知的障害や言語障害を伴わない高機能自閉症(アスペルガー障害とも言う)など含めると120万人いるといわれている。

症状
言語の発達の遅れ、対人面での感情的な交流の困難さ、反復的な行動を繰り返す、行動様式や興味の対象が極端に狭いなどの様々な特徴がある。

「自閉」という言葉から、他者とのかかわりを一切持たない、寡黙というイメージを連想することもあるが、実際の自閉症の場合は、一般的に恥ずかしいと思って秘密にするような事でも正直に話してしまうなど、むしろイメージ的には自閉とは逆の「自開」であるという人もいる。

治療
現代医学では根本的な原因を治療する事は不可能とされている。 「TEACCH」「ソーシャルスキルトレーニング」などの各種プログラムなどによって、健常者に近い社会生活が送れるようになる場合もあるが、これらのプログラムは本人の社会生活における困難を軽減するものであって、根本的な原因が治癒したわけではないとされる。


2007/04/15 14:27 | 病気 症状対策
猫ひっかき病
リンパ節炎を主体とした感染症。人獣共通感染症の一つである。

原因菌は、リケッチアに属するBartonella henselaeである。猫に対しては全く病原性はないが、長い間、保菌状態になっており、18ヶ月以上も感染が続くこともある。猫から猫への菌の伝搬にはネコノミが関与している。猫の血を吸って感染したネコノミは、体内で菌を増殖させ糞便として排泄するが、それが猫の歯あるいは爪に付着する。そしてその猫に咬まれたり引っかかれたりすることによって人間の傷に感染すると考えられる。日本では猫の9〜15%が菌を保有している。喧嘩したり他の猫と接触の多い雄や野良猫に多い傾向がある。また、1〜3歳の若い猫の保菌率が高いという報告もある。犬からも抗体が検出され、犬からの感染報告がある。

その他、頻度は少ないが、感染猫の血液を吸ったネコノミが人間を刺して感染するという場合もある。


症状
猫にひっかかれた傷が10日後に赤く腫れる。典型的には、手の傷であれば腋窩リンパ節が、足の傷なら鼠径リンパ節が腫脹する。しかしながら、顔に傷がなくとも、頚部リンパ節の腫脹がみられることも稀ではない。

腫脹したリンパ節は多くの場合痛みを伴い、体表に近いリンパ節腫張では皮膚の発赤や熱感を伴うこともある。ほとんどの人で発熱が長く続き、全身倦怠、関節痛、嘔気等も出現する。特に治療を行わなくても、自然に治癒することも多い。しかし治癒するまでに数週間、場合によっては数ヶ月もかかることがある。

肝膿瘍を合併することがあり、免疫不全の人や、免疫能力の落ちた高齢者では、重症化して麻痺や脊髄障害に至るものもある。

検査
猫をはじめとした動物との接触歴のある患者で、リンパ節の腫脹に圧痛や熱感を伴う場合には、本症を疑う。ただし、動物の飼育歴が明らかでない患者も少なからずいるため、βラクタム系抗菌薬が無効であるリンパ節炎では、本症も視野に入れて検査・治療を進める必要がある。

血液検査
白血球増加、CRP上昇などの炎症反応がみられることがあるが、必須ではない。AST、ALT、LDHなどの肝逸脱酵素の上昇がみられることもある。
画像検査
超音波検査、CT、MRIなどの画像検査で、腫脹しているのがリンパ節であることを確認できる。また、リンパ節膿瘍の形成も画像検査により検出できる。
血清診断
抗B.henselae IgGおよびIgM抗体価を測定する。IgM抗体陽性、またはペア血清(原則としては2週間隔で、2回血清を採取して抗体価を測定する)でIgGの4倍以上の上昇、あるいはIgGがワンポイントで256倍または512倍以上のときに、本症と診断できる。ただし、抗B.henselae抗体価の測定は国内では(商業ベースでは)行われていないため、結果が出るまでに2週間ほどかかる。

治療
マクロライド系抗生物質が一般的に用いられる。テトラサイクリン系抗生剤であるミノサイクリンも有効であるが、永久歯が生えていない年齢の小児には慎重に用いなければならない(副作用として、歯牙の着色を来たす可能性がある)。

膿瘍を形成している場合には、膿瘍を穿刺または切開して排膿させる必要がある場合もある。また、血液検査などで診断が困難であった場合にも、膿瘍から採取された膿からB.henselaeが検出されて診断が確定することもある。


2007/04/15 14:19 | 病気 症状対策

<<前のページ | HOME | 次のページ>>
忍者ブログ[PR]