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2024/05/04 01:02 |
ヘリコプター飛行の原理
操縦
ヘリコプターの操縦系統は固定翼機の操縦桿に代わり、上下方向の操縦は左手でコレクティブピッチレバー(CP)でメーンロータブレードの迎え角を増減して行い、前後左右の操縦は右手でサイクリックコントロールスティック(サイクリック)でメーンロータの回転面の傾きを調整して行う。また方向の操縦は両足を用いてラダーペダルを操作し、テールロータブレードの迎え角を増減させて行う。

単発エンジン搭載、シングルメーンロータ(ロータ回転方向は機体を上から見て反時計方向)という条件であれば、CPを引き上げて機体が除じょにと、メーンロータのトルクが増大して機体が右に回り始めようとするので機首方位を保つために、左ラダーペダルを踏み込みテールロータの推力を増大させてこれを打ち消す必要がある。しかしテールロータの推力が増大すると機体が右側進を始めるので、サイクリックを左に操作して右側進を止めなければならない。これをカップリングという。全ての飛行形態で3つの舵を調和させて操縦しなければならない。

反トルクについて
ヘリコプターはローターが回転し、揚力を生み出すことで浮遊する。 このとき、機体側がローターを回転させることの反作用として、ローターが機体を逆方向に回転させようとするモーメントが生じる。これは反トルク・カウンタートルク・トルク効果などと呼ばれる。この反トルクを打ち消すために、以下のような方法が使われている。

テールローター - 尾部に備えたローターにより横向きの揚力を生み出す。この揚力によるモーメントで打ち消す。機体の回転方向と揚力の向きの関係により、プッシャータイプ(テールローターの推進力で尾部を押す)とトラクタータイプ(テールローターの推進力で尾部を引っ張る)がある。
ノーター - テールブーム内部から横方向に空気を噴出してブームに循環を起こし、ローターから吹き下ろされる空気流を曲げることで横向き推力を得る。
2重反転式ローター - 上下にローターを備え、互いに逆方向に回転させることにより打ち消す。
ツインローター - 前後または左右にローターを備え、互いに逆方向に回転させることにより打ち消す。前後にローターを備えたものはタンデムローターと呼ばれる。
チップジェット - ローターの翼端に推進装置を取り付けてローターを回転させることで、反トルクを生じさせないようにするものであるが、色々な技術上の問題も抱えておりガスタービンエンジンの一般化によって姿を消した。
なお、飛行機のプロペラでも反トルクは生じている。ヘリコプターの場合と比較して、プロペラが小さく主翼がある機体が大きいので問題度合いは低い。それでも、機体やエンジンマウントを左右非対称にしたり、パイロットが操縦で調整したりしている。さらに、一部の飛行機では2重反転プロペラを採用している。

オートローテーション
ヘリコプターはエンジンが停止してしまった場合、すぐ墜落してしまうと誤解されていることが多い。実際は、単純にエンジンが停止しただけであれば、パイロットがしっかり対応できればオートローテーションにより安全に着陸できる。

オートローテーションとは、ローターとエンジンはクラッチで切り離され、ローターのピッチが最小にされた状態をいう。機体の降下によりローターが回り、ローターの回転により若干の揚力が得られる。つまり、基本的にはエンジンが止まった飛行機が滑空しているのとほぼ同じ状態になる。ヘリコプターは、飛行機と比べて着陸する場所を選ばないので、そのまま着陸できるのである。

オートローテーションは、ヘリコプターに必須の操縦技術であり、パイロットはその訓練を受けなければならない。技能試験においても通過する事が要求されている。

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2007/09/05 21:48 | 未分類

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