忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2024/05/19 02:53 |
SUVのルーツと欠点
SUV(エス・ユー・ヴィー)とは、スポーツ・ユーティリティ・ビークル(ヴィークル)のアメリカでの略称。
現在ではアメリカ以外でも使われている。
この場合のスポーツは本来、スポーツアクティビティーの意味で、人間側の活動のことであった

アメリカでの自動車のジャンルの呼び方のひとつとして、政府各省や保険会社でも使われる一般的な用語である。
ミニバンやRV(アメリカでの本来の意味はキャンピングトレーラーやモーターホームを指す)などと同様、あくまでも用途上での分類であるため、必ずしも「四輪駆動」である必要は無く、駆動方式など、クルマの構成、構造による定義は難しい。

あえて定義するならば、元来の、つまり狭義のSUVは、アメリカ生まれの、荷台にシェルと呼ばれるFRP製の「ハードトップを載せたピックアップトラックの雰囲気を模したクルマ」、となる。

日本車では、古くからアメリカ市場へピックアップを輸出していた二大メーカーの、ハイラックスサーフ60系、テラノD21系が本来のSUVの解釈どおりで、2ドアであること、ピックアップ同様のフロントマスクで室内高が低いこと、取ってつけたような荷室の屋根や窓を持つこと、跳ねるような硬いスプリングを持つことが特徴である。
この2車は日本国内で販売された際は、国内の事情に合わせ、スプリングは柔らかく変更され、ディーゼルエンジンをメインに販売された。さらにハイラックス・サーフにいたっては、維持費の少ない貨物車(4ナンバー登録)中心のラインナップとし、決して利便性に優れたクルマでは無かったにも拘らず、大きな成功を収めた。

ピックアップ好きのアメリカ市場では、この手のクルマに元になったピックアップと同じデザインを与えることが販売上有利であり、不可欠となる。
フォードのブロンコは、専用ボディーとコイルリジッドのフロントサスペンションを持ち、理想的なクロスカントリーカーとしてデビューしたが、販売は芳しくなく、2代目にモデルチェンジの際、F150と同様の車体、サスペンションとなり、高い志とせっかくの先進性を失ったにも拘らず、販売面では一転、大ヒットとなった例もある。

アメリカのビッグスリーは以前は小型ピックアップトラックを国内生産しておらず、輸入車(日本車)とバッティングすることも無いため、このクラスの輸入関税は低く設定されており、乗用車の輸入台数を制限する代わりの一種の優遇措置であった。
さらに、これらをベースとした2ドアまでのハードトップ(ボンネットワゴン)も認められたことにより、それまでSUVを手がけたことの無い日本メーカーが参入することとなり、低価格とスポーティーな雰囲気が受け、一大市場へと発展した。

その後ビッグスリーが小型ピックアップと小型SUVの生産に本腰を入れるようになり、2ドア優遇措置が廃止されると、トヨタ、日産はこぞって4ドアモデルメインにシフト。
この機を逃さず日、韓のほとんどの自動車メーカーがこのジャンルに参入、競争が激化することで商品力は急速に高まっていった。
ホンダとスバルはこの時期、フレーム式のシャーシやFRのコンポーネントを持っていなかったことから、自力での開発を諦め、両社ともいすゞと提携することとした。

それまで「無風地帯」だったビッグスリーのフルサイズSUVにも4ドアモデルが続々と登場、さらに、キャデラック、リンカーンなどの高級ディビジョンはもとより、エントリークラスの位置づけであったサターンまでもがSUVを発表するに至り、もはや全米でのブームは決定的となった。

近年はBMW、ボルボ、ポルシェそして日本のレクサスやインフィニティーなど、背の高いクルマとは無縁であったメーカー、ブランドが、スポ-ツカーや高級ステーションワゴンとの隙間を狙ったクロスオーバーSUVなるものをリリース、また、FJクルーザーのようなスペシャリティーも登場しており、あらゆる分野を系統だててきちんと分類することが好きな日本人にとっては、アメリカ流の「おおらかな分類」は益々理解が難しくなってきている。

さらに、日本人がSUVを理解することの妨げとなっているのは、日本国内では、これまで「四駆」と呼ばれていたものが、販売上の都合で「RV」、「SUV」とコロコロと名前を変え、化けることが多々あり、混乱に拍車をかけている。

SUVとオフロード車と必ずしもイコールではなく、米国では4WDよりも2WDのモデルが主力である。
山間部や降雪地の多い日本では、もしものときの「保険」的な考えで4WDが好まれる傾向がある。

かつて四輪駆動、4WD(クロカン4WD)と呼ばれたものが非舗装路(オフロード・グラベル)の走破性に重きを置いていたのに対し、これに加えてさらに舗装路(オンロード・ターマック)での運動性能も重視して開発された主に自動車を指す。また最近では乗用車をベースとし,その快適性を併せ持ったクロスオーバーSUVも登場し,SUVの定義もクロスカントリー車寄りの車種から,こちらにシフトしてきた。オフロード性能を殆ど無視しているといえる車種も続々出現している。

SUVの欠点
 一般に、ピックアップをベースにしているため、牽引のための高出力を出す必要性から排気量が大きなエンジンを搭載する。このため燃費が悪くかつ高価な車種が多い。
また構造の頑強さから衝突時に安全な車というイメージがあり、家族や自身のためにこの種の車を購入する人々もいる。 しかしながら実際には、最近の衝突安全ボディを採用した乗用車と比較して自他両方のダメージが大きい自動車である事が知られている。
また国交省の調べでは一般の自動車に比べて最低地上高や車高が高く、視界が広くなるため運転しやすい事から、意外にも運転に自信の無い人や初心運転者に人気が高いともされる。さらにトヨタ店の資料によると年齢的には20代、30代の交通事故発生率の最も多い若年層に人気が高いとされており、これら諸々の事情からSUVに対する危険を呼びかける場合も多々ある。(重心の高さも原因)
また、同理由(車高が高い)から多くの駐車場に駐車できない事が多く、SUVは路上駐車を助長する要因の一つにもなっている。


 米国ではこの種の車のオーナーは舗装されていない場所に山荘を所有していて週末を過ごす人々というイメージがあり、都会においてもこの種の車を所持することはある種のステータスとなっている。
 欧米諸国では、燃費が悪く地球温暖化を助長するとして、一部の環境保護団体が大型SUVの乗り入れ規制や増税を求め、ときには破壊活動すらしている。最近では相次ぐガソリン価格の高騰にともないSUVをもじってSuddenly Useless Vehicle(突然使い物にならなくなる乗物)とも呼ばれる。

アイルランドのダブリンにあるトリニティ大学の研究者シムズ講師らによると、米国から取り寄せた重大事故に関するデータを分析した結果、SUVはボンネットなど車体前部が乗用車より高く、歩行者と衝突した場合、歩行者が頭部や腹部などにより深刻な衝撃を受ける恐れがあり、死亡や重傷を負う危険性は最大で乗用車の4倍になるという。1990年代前半から日本などでアクセサリーとしてグリルガード(カンガルー・バンパー、プッシュバーともよばれる)を装備することが流行ったが、最近では対人衝突時の危険性が指摘され、プラスティック製の形だけのものを取り付ける場合が多い。また、このことから各国で全てのSUV車に対し「地球環境及び歩行者に対して危険な自動車である」旨の車体への表記とパンフレット、広告への表記を義務付ける動きがあるが、自動車メーカーとしては販売率の低下等が懸念されるため及び腰である。

PR

2007/08/23 13:19 | 未分類

<<にがりの製法 | HOME | 夢占い、夢の解釈>>
忍者ブログ[PR]