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2024/04/20 13:49 |
ボーイング787 ドリームライナー開発の経緯
当初ボーイングは、エアバスのA380に対抗するためにボーイング747の機体を延長した747Xを開発していたが、エアバスが実際にA380の計画実行に入ると、ボーイングは2001年に入って計画を延期してしまった。次に、将来必要な旅客機は音速に近い速度で巡航できる高速機であると考え、2001年の初期からソニック・クルーザーを研究・開発していたが、9月の同時多発テロ後の航空業界の冷え込みの影響もあり、少しでも運航経費を抑えたいという航空会社各社の関心を得ることができなかったため、2003年に計画を中止してしまった。

そこでボーイングは、効率を重視したボーイング767クラスの双発中型旅客機を開発することに計画を変更した。

2004年、ボーイング副社長が来日し、その後に全日本空輸が50機発注したことによって、開発がスタート。その後、日本航空やベトナム航空、コンチネンタル航空など多くの大手航空会社が発注している。

一方、ライバルのエアバスも787に対抗するため、、A330に大幅に手を加えたA350を発表し、すでに180機ほどを受注しているが、ボーイングとの熾烈な争いから各航空会社からの支持が得られず設計変更せざるを得ない事態に陥っている。現在のところ787の方が明らかに優勢である。性能ではA350の方が航続距離、旅客数ともに増加しているとされるのだが、ボーイング社は「787は全く新しい旅客機のため(エアバスがA330をリファインしても当機を)超えることはできない」と主張している。

ボーイング、エアバス共に、将来的な航空旅客の増加を予想している点においては共通する。しかしその対処の方法に違いが存在し、それが新型機の開発のコンセプトの違いに影響している。 すなわちエアバス側は、ハブ空港間で運用する大型機を開発し、ローカルへは持ち駒豊富な自社の中小機での乗客の振り分けを想定しているのに対し、ボーイング側は、乗客は面倒な乗り換えを好まず、中型機による直近の空港への乗り入れを求めるようになる、とする予想を立てているということである。

原油価格の推移や主要国のCO2削減に伴い、各航空会社がどのような選択をするのか、今後の動向が注目される。

日本の協力
三菱重工業は747X計画時の2000年5月にボーイングとの包括提携を実現しており、機体製造に置ける優位性を持っている。すでに1994年には重要部分の日本担当が決定しており、三菱は初めて主翼を担当、川崎重工業が主翼と中胴の結合部と中央翼、富士重工業がセンターボックスと主翼フェアリングに内定していた。計画は747Xからソニック・クルーザーを経て787となったが、担当部位の変化はおおむねなく、日本企業の担当比率は合計で35パーセントと過去最大となっており、この35パーセントという数字はボーイング社自身の担当割合と等しい。全日空と日航は、ローンチカスタマーチームに加わっている。

特徴
巡航速度:マッハ 0,85 (903 km/h か 561 mph)
航続距離 8.500海里 (15,700 km)、ロサンゼルスからロンドン、あるいはニューヨークから東京路線をカバーするのに十分。
同クラスの767と比較すると、燃費は15 - 20%向上するとされている。また最大旅客数も若干増加している。
この燃費の向上は、空力改善・複合材(炭素繊維素材)の多用による軽量化・エンジンの燃費の改善・これらの相乗効果によるものだという。ちなみに複合材の使用により、耐腐食性等の問題が解決され、ボーイング777ではコックピットのみへのオプション装備だった加湿器が、初めてキャビンに標準搭載される。
コックピットは、777のようなLCDを多用したグラスコックピットをさらに進化させたものになり、ヘッドアップディスプレイ (HUD) も機長・副操縦士の両席に付く予定。
大型の窓が採用され、乗客は広い視界を楽しむことが出来る。また窓にはシェードがなく、代わりにLCDを使った電子カーテンを使用し、乗客各自が窓の透過光量を調節することになる。
ただし、LCDによる遮光は太陽の熱をカットする事ができないため、まぶしさは防げても熱さを防ぐことは出来ない。このため、従来のカーテンとの併用、または熱線遮蔽ガラスの採用などによる何らかの対策が必要になるものと思われる。

現在ボーイング787型機は3つの派生型を売り込んでいる:

787-3型機:航続距離3,500ノーチカルマイル (6,500 km)、交通量が多い路線を的にした296座席 (2クラス制) 短距離型である。発注しているのは日本航空と全日本空輸のみで、事実上日本国内線専用機となる公算が大きい。初飛行は2008年である。
787-8型機:座席数223座席 (3クラス制)であり航続距離8,500ノーチカルマイル (15,700 km) の787型機の基本型である。初飛行は2008年である。
787-9型機:胴体延長の座席数259座席 (3クラス制)。初飛行の目標は2010年である。
また、機体をさらに大型化した787-10型機の生産を計画しているが、仮に開発が決定されれば、787-10型機は同じボーイングの777-200と競合する事となる。
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2007/09/08 15:48 | 未分類

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