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2024/04/19 07:19 |
オリンピック国立公園
公園は3つの基本領域に分けられる。すなわち太平洋の海岸線、オリンピック山脈、温帯雨林である。元々は、セオドア・ルーズベルト大統領が1909年オリンピック国定公園を設立し、米国議会による国立公園への変更の議決を経て、1938年フランクリン・ルーズベルト大統領が法律に署名した。1976年、オリンピック国立公園は生物圏保護区になり、1981年、世界遺産に登録された。1988年、オリンピック半島のほぼ全域がオリンピック自然保護地域 (Olympic Wilderness) に指定され、地域の保護がさらに強化された。年間訪問者数は、3,000,000人前後(2006年は、2,749,197人)、最寄の都市はワシントン州のポート・エンジェルス (Port Angeles) である。

オリンピック国立公園の太平洋岸沿いの細長い土地は、起伏に富んだ、しばしば霧で覆い隠された砂浜の広がりと隣接する小さな森である。長さは117.5km(73 マイル)(幅はわずか数マイル)ある。主な川の河口で2度だけ途切れ、そこには人が住む先住民の地域社会がある。ホー族はホー川 (Hoh River) に、キルート族はキルート川 (Quileute River) の河口のラ・プッシュ (La Push) という町に住んでいる。ホー族はキルート族の支族である。連続した自然の広がりは10から20マイルにわたるが、見慣れたものとは時間的にも空間的にもしばしばまったく違うように見える。

ある海辺は贅沢な砂浜だが、ある海辺は扱いにくい重い岩と巨岩だらけである。たくましいハイカーでさえ、藪、繁茂、滑りやすい足場、潮の干満、温帯雨林気候のため、速く歩くことはできない。オリンピック国立公園の内陸部と違って海岸線沿いは行きやすいが、軽い日帰りハイキングの距離を超えて行く人は普通ほとんどおらず、見かけよりもはるかに難しい地域である。

海岸でもっとも人気のある場所は、9マイルのオゼット・ループ (Ozette Loop) である。オゼット湖 (Lake Ozette) の歩道の起点から、最初の3 マイルの行程は、原始に近い海岸のアメリカネズコ沼を通る板張りの遊歩道を通る。一旦海辺に出ると、次の3 マイルの行程では、最高の先住民の海辺の居住地に沿って満潮時に横断するための岬の道を歩く(住んでいる先住民はいない。 - それほど遠くない北にあるニア湾 (Neah Bay)のマカー族 (Makah) の使われていない家)。3番目の3マイルの板張りの歩道の行程は、ほとんどの人にとって、動く歩道がないととても歩けない。板張りの歩道とえり抜きの優しい海辺の散策がオゼットの人気を高めている。

砂のすぐ近くまで木々が密集した森があり、その結果、倒木が元となった多くの木が海辺を散らかすこととなっている。太平洋岸の細長い地域の南端方向に流れる伝説のホー川は、非常に荒々しい川で、大量の朽木その他の漂流物を海へ押し流す。その後漂流物は北に流れることが多く、海辺を豊かにしている。川や海辺からの流木 - 丸太、沈んでいる丸太、先端部、根の小さな塊の除去は、北米全域での主な自然馴致の手法である。すなわち、自然の流木の堆積は、見た目だけではなく生物学的にも堂々とした姿を形成しており、この地域には、昔ながらの趣があるが、以前の海辺の写真には驚くほどの量の流木が写っている。漂流物はかなり遠くから来ることが多い - コロンビア川はかつては太平洋北西海岸に多大な寄与をしていた。

オリンピック国立公園の海岸部の細長い区域は、半島中央部のはるかに大きい公園の主要部とつながってすらいない。フランクリン・ルーズベルト大統領は、細長い回廊状の公園区域を指定してこれらをつなげようとしたが、政治上の力がそうならない方向に働いた。

オリンピック国立公園の中心には、山腹と稜線が巨大な太古からの氷河に覆われたオリンピック山脈がある。 山脈自体は、ファンデフカプレートの沈み込み型境界と関連する付加体の隆起の産物である。 地質の組成は、好奇心をそそる玄武岩質と堆積岩質のメランジュである。 山脈の西半分では、高さ 2,428 m(7,965 フィート)のオリンポス山が他を圧倒している。 オリンポス山では多量の降雪があり、結果として、ノース・カスケードを除く米国本土において火山以外でもっとも大きな氷河作用を受けている。 いくつかの氷河があり、そのうち最大のものはホー氷河で、長さは 5 km 近くある。 東を見ると、西側の山脈の雨蔭のため、山脈はずっと乾燥するようになる。 こちらには数多くの高峰と岩だらけの尾根がある。 この地域の最高峰は、2,374 m(7,788フィート)のデセプション山 (Mount Deception) である。

公園内にはいくつか道路があるが、奥深く入っていくものはない。 公園の大きさ、遠さは内部の高地へは週末だけでは行けないことを意味しているが、ハイキング道路網は整備されている。 植物で埋め尽くされ、無数の緑の色調を織りなしている雨林の景色は、旅行中、雨に降られる可能性があったとしても十分に価値がある。もっとも7月、8月、9月は長期にわたって雨が降らないことが多い。

オリンピック国立公園のほぼ他に類を見ない特徴は、海辺沿いのバックパッキングができることである。 公園の海岸線は、丸1日海辺沿いに歩けるほどで、日帰りではない旅行にとっても十分に長い。 山腹(セブン・レイクス盆地 (Seven Lakes Basin) が有名な例)を苦労して登るのに比べれば牧歌的ではるが、潮の干満には注意しなければならない。すなわち、海辺の最も狭い部分では、満潮時は崖まで波が打ち寄せ、通路を塞ぐ。 また、ぬかるんだ急な道と固定されたロープを使って苦労しながら進まなければならないいくつかの高台がある。

冬の間、ハリケーン・リッジ (Hurricane Ridge) として知られる人気のある見晴らしの良い場所では、アルペンスキーとノルディックスキーが楽しめる。 ハリケーン・リッジ・ウインター・スポーツ・クラブは、非営利のアルペンスキー場を運営しており、スキー・レッスン、レンタル、安価なリフトのチケットを提供している。 小さなアルペンスキー場には、ロープ・トウ(ロープによる牽引式のリフト)が2つ、ポマ・リフトが1つある。 山スキーヤーは、頂上までヒッチハイクして戻るために、よくハリケーン・リッジ・ロードを滑り降りる。


ナショナル・ジオグラフィックの国立公園マップ・シリーズ、オリンピック国立公園
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2007/09/04 13:10 | 未分類

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