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2024/05/03 08:32 |
なぜ「やおい」になるのか?
思春期の少女が既存の女らしさに対し自己嫌悪を抱き、男になって男を愛したいと思うことが発生の背景にあり、無意識のフェミニズムといわれる。

やおい作品には伝統的に

登場する男性キャラクターが同性同士の恋愛においても自分は異性愛者であると主張している。
登場人物がセックスその他において「受け」と「攻め」に分かれ、固定化された擬似男女的な性役割を演じている。
いつもアナル・セックスをする。
レイプが非常に多い。
といった特徴が多く見られる。このことが実際の男性同性愛を知るものには奇妙に感じられ、やおい作品ややおい愛好者に現実の男性同性愛者が違和感と反発をもつ原因となっている。溝口彰子は、やおい作品が男女間のロマンチック・ラブを男性間の関係に置き換え、強力な異性愛中心主義とホモフォビアに彩られていると指摘している。(「ホモフォビックなホモ、愛ゆえのレイプ、そしてクィアなレズビアン-最近のやおいテキストを分析する」『クィア・ジャパン』VOL2)もっとも、近年の作品には上記の傾向に必ずしも当てはまらない傾向もみられる。

近年はやおいの大衆化・多様化にともない、やおいもまた萌えとしてのデータベース的消費がされる傾向が強まっているとも言われる。ただし男性向け作品に顕著な萌え属性の組み合わせよりも、カップリング要素へのこだわりが、やおいには濃厚である。

やおいに関する論考
上野千鶴子 『発情装置』
榊原史保美 『やおい幻論 ―「やおい」から見えたもの』 1998/06 (夏目書房)
中島梓 『タナトスの子供たち ― 過剰適応の生態学』 1998/10 / 文庫版 2005/05 (筑摩書房)、『コミュニケーション不全症候群』
西村マリ 『アニパロとヤオイ (オタク学叢書)』 2001/12 (太田出版)
永久保陽子 『やおい小説論 ― 女性のためのエロス表現』 2005/03 (専修大学出版局)
など

語源
女性向けアニメファン同人誌だと云われる。

70年代に登場した花の24年組みと呼ばれる少年同士の恋愛を描いた少女漫画家(竹宮惠子、萩尾望都、大島弓子、山岸凉子)や、宇宙戦艦ヤマトなどアニメブームの影響を受け、少女たちの間で同人誌がブームになっていた。作品の多くは、4ページ程度の粗製乱造の書き捨てもので「ヤマなし」「オチなし」「意味なし」と呼ばれ、内容が少年愛を扱っていた(当時はホモ落ちと呼ばれていた)ので、「やおい」が少年愛を意味するようになっていった。

また、イデオロギー的唱導者として古くは小説家の森茉莉や、栗本薫(中島梓)らの存在も抜きには語れない。

「やおい」という名称が登場するまでは「美少年もの」「ホモマンガ」「お耽美」などの呼び方がされていた。少年愛雑誌の代表誌JUNEからJUNE系と呼ばれた時期もあった。どれも現実の男性同性愛から性的な生々しい部分を捨象し、ファンタジー化したものである。

初期では、1980年頃、坂田靖子の主催する漫画同人らぶりの機関紙「らっぽり」誌上で「やおい特集」が組まれ、坂田靖子、波津彬子らの(彼女らの言うところの)「ヤマなし」「オチなし」「意味なし」の男同士の絡みが描かれた。ただし、濃厚なものではなく、二人が抱き合うカットの次は、翌朝のタバコのカットに移る、といった、今から見ればソフトなものであった。

最初に「やおい」と呼ばれたアニメ同人誌のジャンルは「六神合体ゴッドマーズ」「キャプテン翼」で、「やおい」は主にアニメ系同人誌で使われていた。オリジナルや小説の同人誌では「JUNE」が主だったが、いつのまにか「やおい」で通るようになった。元々は婉曲的な隠語のような語感だったが、近年は「やおい」も露骨な語感になったのか、「ボーイズラブ」「BL」と言い換えているところもある。

なお語源には異説(「やめて」「おしりが」「いたい」、「やらしい」「おいしい」「いかがわしい」など)もある。

近年、商業的戦略の一環としてやおいを意識したと思われるアニメ作品等の主題歌がオリコンチャートで相次いで上位に食い込むなど、新たな分野でもマーケットが拡大しつつある。
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2007/09/22 13:36 | 未分類

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