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2024/04/19 10:43 |
レゲエの歴史
1962年のジャマイカ独立以後、ジャマイカのミュージシャンは独自の音楽を作り出すことを模索する。そうした中で生まれたのがスカである。スカは、ジャズやリズム・アンド・ブルースなどの北米の音楽や、カリプソ、メント等のカリブ海の音楽に影響を受け誕生した。裏打ちのリズムが特徴である。その後スカのテンポが遅くなり、ベースラインがより複雑になったロックステディが生まれる。


サウンドシステム
ジャマイカの音楽は一般的にサウンドシステムと呼ばれる移動式で、巨大なスピーカーを積み上げた音響施設でプレイされる。そこでは曲を掛けるセレクター(selector。他音楽ジャンルのDJにあたる)、曲に合わせてしゃべったり歌ったりするDJ(Dee Jay)、セレクターのかける曲の説明などをして場を盛り上げるMCなどの役割分担がある。そこではダブプレートというそのサウンドシステム独自のレコードをかけたりして、互いに競い合った。レーベルの経営者がサウンドのオーナーであることが多く、リディムやトラックと呼ばれるカラオケを使いまわすというスタイルが出来上がったのはロックステディのころであるという。また、これらのサウンドシステムはクール・ハークなどの移民によってアメリカへ持ち込まれ、ヒップホップの誕生に影響を与えた。
※レゲエではMCのことをDJという場合もある。


レゲエの誕生
ロックステディは一世を風靡したが、短命に終わり、1968年にはレゲエに取って代わられることとなる。ワンドロップと呼ばれる3拍目にバスドラムとスネアのリムショットが入るゆったりしたリズムと、覚えやすく印象的なベースラインがレゲエとそれ以前のジャマイカ音楽との違いである。このころのレゲェ・ベース奏者の先駆者として、ウェイラーズのアストン・バレットがいるが、彼のアイドルはビートルズのポールでありポールのベース・ラインの影響を色濃く反映している。案外レゲェ・ベースのルーツはビートルズかもしれない。歌詞の内容も社会問題について歌うものが多く、ジャマイカの宗教的思想であるラスタファリズムにも多大な影響を受けている。レゲエと言う言葉の語源には諸説あるが、一般にはトゥーツ&ザ・メイタルズの「Do the reggey」という曲からだと言われている。


1970年代
それまで様々な音楽の影響を受けて混とんとしていたレゲエは、1970年代に入り、ルーツロックレゲエと呼ばれるスタイルを確立していく。またキング・タビーによるダブの発見、ディスコ音楽からの影響を受けた四つ打ちのリズムであるステッパーズリディムの登場などにより、主にクラブミュージックの分野で後世、大きな影響を与えることになる。またキングストンのゲットーを舞台にした映画「ハーダーゼイカム」やボブ・マーレィの世界的な大ヒットにより、レゲエはカリブ海の一民族音楽の枠を超え、世界に広まった。


ダンスホールレゲエ
1980年代初頭に入っても良質なルーツレゲエの作品が次々と発表された。それに加え、ジャマイカではダンスホールレゲエと呼ばれるリディムに乗せてDee Jayするスタイルが一般的になる。そんな中、1985年にプリンス・ジャミーが発表したリディム「Sleng Teng」からレゲエのデジタル化が始まる。これらの打ち込みよるトラックは、当時はコンピューターライズドと呼ばれた。

コンピュータライズドとは、バックのトラックをドラムマシンやシンセサイザーで打ち込んだ物を指す。ちなみに、初のコンピュータライズドとなった「Sleng Teng」は、なんとカシオ・トーンのみで製作された。その後、スティーリィ&クリーヴィという二人組がコンピュータライズドのトラックを大量生産し、ヒットを飛ばし続けた。

またこのころからレゲエからラスタ色が薄れ、スラックネスと呼ばれる下ねたを中心とした歌詞やガントークなどが流行する。


イギリス
ボブ・マーレィがメジャーデビューを果たした後、イギリスでも在英ジャマイカ人を始めとした人々がレゲエをプレイし始めた。ルーツ色の濃いスティール・パルス、白人中心ながら正統派のレゲエのUB40などがいる。

ジャマイカではダンスホールレゲエが現れたころ、イギリスではまた違ったスタイルのレゲエが生まれる。元々ジャマイカはイギリスの植民地だったので、出稼ぎのために多くのジャマイカ人が住んでいる。在英ジャマイカンは自分たちの音楽をイギリスに持ち込んだ。イギリスでサウンドシステムを経営していたジャー・シャカはコンピューターライズドによってルーツレゲエを表現した。このようなスタイルはニュールーツと呼ばれる。さらにデジタル化したレゲエからジャングルやドラムンベース等の音楽が生まれ、UKニューウェーブにも影響を与えた。

また、イギリスではソウルフルで甘い歌物のレゲエも好まれていて、それをラヴァーズ・ロック(Lovers Rock)と呼ぶ。ジャネット・ケイ、サンドラ・クロス、J.C.ロッジ、コフィ等、女性シンガーが人気である。


1990年代以降
1990年代中ごろ、ジャマイカではルーツアンドカルチャーの標語の下、ガーネット・シルク等が中心となりラスタ復興の兆しが現れる。またテクノやエレクトロニカのアーティストのよる新たなレゲエの解釈やジャマイカのダンスホールとイギリスのニュールーツとの交流、ヒップホップとのクロスオーバーなど新たな動きが現れている。


レゲエの精神
ラスタファリズムに象徴される。緑、黄色、赤の色彩の組み合わせは、エチオピア(ラスタの現人神、ハイレ・セラシエ1世が治めた国)の国旗から来ているので、本来はラスタを信仰する者だけが身につけるものであり、独特の髪型ドレッドロックスも聖書の中の記述を由来とする宗教的な理由がある。しかし日本ではその意味が一般にはあまり認知されておらず、単なるファッションとして消費されている傾向がある。

レゲエにおいて重要な存在の大麻についての考え方は、ラスタファリズムの影響が大きい。ガンジャという呼称が好まれ、使用に肯定的である。ガンジャとはヒンディー語で、ガン=草、ジャー=神、神の草という意味であり、ガンジャをテーマとした楽曲も非常に多い。ガンジャに関する考え方はレゲエを愛する日本人にも広まっていて、実際に使用する者も少なくない。「大麻は中毒性が低いので、禁止されていることがおかしい」とするのが肯定派の意見であるが、ジャマイカでは大麻を違法としながらほとんど取り締まっていないのに対し、日本では所持や売買が厳しく罰せられるという文化の違いがあることも事実である。またレゲエ愛者の一部に誤解があるが、大麻使用は確実に健康に害があり、「中毒性が低い」根拠としてよく引き合いに出される「大麻はタバコや酒ほど害がない」とする論文「健康および心理に対するアルコール、インド麻、ニコチン、麻薬摂取の結果の相対的な評価 (A comparative appraisal of the health and psychological consequences of alcohol, cannabis, nicotine and opiate use)」はWHOによると、「矛盾に満ち」「非科学的である」とされている。

また同時にレゲエはジャマイカの不良の音楽でもある。ルードボーイ(rude boy)、ラガマフィン(raggamaffin)、ギャングスタ(gangsta、gangster)、バッドマン(bad man)など不良を意味する語が歌詞に見られる一方、不良たちの暴力をいさめる歌詞も多く見られる。ラスタファリズムと不良とはつながらないように見えるが、実際ラスタであり、同時にルードボーイやギャングスタ、ラガマフィンでもあるアーティストは少なくない。

またレゲエは異性愛を尊重する傾向にあり、しばしば同性愛者を批判したり、また批判の対象にされる。女性蔑視の傾向も見受けられるが、これら同性愛者批判や女性蔑視は、ラスタよりジャマイカの国民性の影響が大きい。日本のレゲエ愛者には、女性蔑視の傾向は少ない

SHINKO MUSIC ギター弾き語り レゲエ・ベスト・ヒット
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2007/08/28 21:44 | 日記

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