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2024/04/26 11:37 |
有名な隠しコマンド
コナミコマンド
ゲーム会社のコナミが、自社シューティングゲームソフトのグラディウス(ファミリーコンピュータへの移植版・1986年4月25日発売)にて組み込んでいた。ゲーム中に一旦停止(ポーズ)して「上・上・下・下・左・右・左・右・B・A(A・Bはそれぞれの操作ボタン)」と入力する事で、一瞬の内に最強武装状態になるというもの。同ゲームが、各ステージの途中でミスすると、かなりの苦戦を強いられる高い難易度の物であった事から、上手く操作できずにミスした場合に非常にありがたいコマンドであった。後にコナミはこのグラディウスをシリーズ化、更に多機種へと移植したが、それらにあっても同隠しコマンドが利用できた。なお一説には、MSX版ツインビーの方が同コマンドを先に搭載していたとも言われている。後に他のゲームでも同種のコマンドが組み込まれていたため、メーカーの名を取ってコナミコマンドと呼ばれた。

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ゲーム会社カプコンの格闘ゲームストリートファイターIIのスーパーファミコン版で同キャラ対戦を発動させるために入力するコマンド。ストリートファイターIIターボでは、1Pで入力すると必殺技の使用が不可になり、2Pで入力するとスピードを選択する星の数が4つから10個に増える。また対戦モードでハンディキャップを調整する画面で入力するとキャラクターの個々の必殺技の使用・不使用を設定できる。ファイナルファイト2でも使用でき、2人用モードで同じキャラを選べるようになる。

PC-1245
シャープより1983年(?)に発売されたこのポケットコンピュータは、当時流行したBASICによるプログラミングの入門機として、カシオのPB-100シリーズと並んで安価(17,800円)であった事から大いに人気を博した。しかし後に、同機に PEEK ・ POKE ・ CALL という、従来はデスクトップ機やポケットコンピュータでも高級な機種にしか搭載されていなかった機械語関連のコマンドが搭載されていた事が発見されたために、当時のマイコン少年を熱狂させる原因となった。これにより、ゲームも作れたほか、様々な利用方法が発生したためである。
これらの機械語関連隠しコマンドは、下手に実行すれば本来は安定性やプログラミングし易さが売りの筈のポケットコンピュータを、暴走させかねない危険なコマンドであったが、予め用意されていた文字と記号しか扱えないはずのポケットコンピュータで、ドット絵と呼ばれる画面表示を最大限利用したり、一音程しか扱えない同機に在って、様々な音程(周波数帯域で指定)を出させる事が可能であった。同機は2000年代に到っても熱心なユーザーを持つ程で、長らくマイコンBASICマガジン等のプログラム投稿誌に、投稿プログラムが掲載され続けた。
なお後継・コストダウン機種のPC-1246では、このコマンドが抹消された。このためPC-1245は発売から既に20年以上経過した今日でもネットオークション上で高値取引されており、機械語プログラミングの関連書籍すら6,000円の値段が付いている模様である。

ゲームと隠しコマンド
コンピュータゲームに於いては、チートコードとも呼ばれ、一定の隠し要素(チートモード)を呼び出す際に利用される。(チートの項を参考の事)

これらの古い物では、所謂デバッグモードと呼ばれる、製品になる以前の動作テスト段階で組み込まれた機能である場合や、プログラマーが製作中に意図して組み込んだ遊び心としての物であったが、日本において1980年代中葉から後半には、これら隠しコマンドを組み込む事で、消費者にゲーム本来の楽しさとは別に、隠しコマンドを探す・使う楽しみを提供できるとして、ゲームメーカーが企画開発段階から意図的に組み込む事が流行した。中には、この隠しコマンドを利用しないと「誰がプレイしても絶対的にゲームをクリアする事は不可能」という本末転倒なゲーム(これらには俗にクソゲーと呼ばれた物に多い)まで登場した。
これを最も先鋭化させ、上手に利用したゲームがドルアーガの塔といわれている。

その一方、同時代にはゲームを紹介する雑誌が多数あったが、これらの雑誌でいち早く隠しコマンドを発見・掲載する事が雑誌の売上に繋がったため、各誌出版社はこぞって隠しコマンド情報の収集に奔走した。中にはゲームソフトをリバースエンジニアリングで解析して掲載したり、開発スタッフに金品を提供して情報を入手しようとする所まであった。また、1980年代後半以降のテレビゲーム雑誌が乱立した時期には、ゲームソフトと雑誌の相互販売促進タイアップの一環として、意図的な隠しコマンドが組み込まれたケースも少なくない。この場合、雑誌は特集記事などとしてそのゲームソフトを大々的な記事とする代わりに、独占情報として隠しコマンドを発表するといった販売戦略が取られた。

現在ではゲーム雑誌が開発者側から「ゲームソフト発売からX日経ったら記事として公開してもよい」などの条件をつけて、隠しコマンドも含めてあらかじめ資料の供給を受けるケースが多く、たとえ偶然発見した読者からの報告などがあったりしても勝手な公開は許されない。

今日では、コンピュータゲームの難易度を極端に高くし過ぎると、所謂マニアにしか受けないゲームとなり売上に悪影響を及ぼすため、程々の難易度を設定するゲームが増えた関係で、プレーヤーに極端に有利な条件を提供する隠しコマンドは少なくなった。その一方で、ゲームの表現力やゲーム媒体の情報記憶量増大に伴い、オマケのゲームを呼び出せる隠しコマンドや、ゲーム中のキャラクターを色々に変更して遊べるオマケ要素を呼び出せる物が登場している。

また日本以外の国では、ゲームの長期間の売上を確保するため、ゲーム発売後に一定期間をおいてメーカー側からチートコードを発表し、徐々にゲームの難易度を下げさせる事で、最初の内は難しそうだからと敬遠していたユーザーの発掘を行うマーケティング手法もある模様だ。
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2007/08/23 21:48 | ゲーム

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