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2024/04/25 14:41 |
現代社会と呪術医
原始社会に於けるこれらの役職には、霊的な力があると信じられており、一定の社会的地位が与えられ、その社会に於いては、酋長や長老といった政治的な他の権力とも関連している場合もみられる。古くはこれらの(擬似)医療行為は全て、迷信に基く全く効力の無いものと思われていたが、近年に入って調査された結果、これら呪術医の使用する薬草の中に、優れた薬効が認められるケースも出てきている(例:アマゾンのクラーレ)。

しかしその一方で、文明社会において新興宗教などが神秘主義の一環として難病を治療できると吹聴し、これを信じた人々から金品を寄付させる様式も見られ、中には適切な現代西洋医学の治療で、一定の延命効果や治療が出来る症状であっても、これら呪術医的な宗教にはしって症状が悪化したり、更には死亡するケースも報じられ、社会問題化する事態に発展する傾向も見られる。

近代に於いて、西欧医学の外科医療や薬物学が急速に発展した。しかしその一方で即物的な対症療法はしばしば、患者の容態の(良い意味でも、悪い意味でも)激変を招くケースもあり、これら外科医療や薬剤に対する不信感も少なからず見られた。この事から、患者の中には古くから伝わる呪い(まじない)等に執着するケースも少なからず発生した。

この西洋医学の失敗は、より精密な研究と正確で詳細な知識とにより改良・改善され、次第に社会的地位を獲得するに至ったが、当初はそれら医療技術に要求される対価は一般労働者の生活を非常に圧迫し得るものであったことから、これら近代医療は権力者や富豪だけのものとされた。このため労働者階級の大半は、その貧しさのために呪術的な民間療法に気休めを求める他無かった。

この現象は近年の発展途上国にも見られ、特に原始的な生活を営む少数民族では、それら民族内に存在する西洋文明全体に対しての否定的な風潮から、従来その地域に無かった伝染病が発生した場合に西洋医学的な医療行為が拒絶されるケースも発生、結果として少数民族の村落に甚大な被害が発生・拡大した事例も報告されている。南米ペルーでは2004年9月より、土着動物のチスイコウモリの中に狂犬病ウイルスに汚染されたものが増加、地域住民が噛まれて感染する被害が続出し、2005年2月までに先住民族の子供ら11名が死亡する事態となっている。衛生当局が医師を派遣するも、ワクチン投与が拒まれるケースもあるという。

他方、西欧は近代以降において他国にその版図を伸ばしたが、その過程で先住民族の間や呪術医に伝わる民間療法を調査、薬効が認められる薬草などを精力的に収集して近代薬物学の発展を促した。しかしその一方で、植民地政策の一環で先住民族の文化を全否定、この呪術医のもつ知識や経験をも否定して放逐してしまったケースも見られ、近年になって僻地に逃れたこれら先住民族の呪術医の持つ知識や経験が代替医療として、または彼等の使用する薬草・薬剤に新しい有効成分を含む事が発見される等して、その医療行為の有効性が再評価されるケースも散見される。

現代社会と呪術医
近代にてこれら呪術医の類型と見なされていた東洋医学の鍼治療(針治療とも)も、欧米の現代医学上で一定の治療効果が認められ、1970年代以降より徐々にその利用者が増えている。ニクソン大統領1971年訪中の際に同行した記者が、鍼麻酔により虫垂炎の治療された体験談が米国メディアで伝えられた事が、欧米でも一般に広く利用・または真面目に研究されるきっかけとなったとされている。

他方、古くから各地に伝わる呪術・古代医療に加え、全く根拠の無い(それどころか経験則にも拠っていない)心霊医療までもが先進国等でも流行し、こちらは西洋医学では治療法の確立されて居ない珍しい病気や難病、または劇的な治療効果の得難い慢性病や、精神的な不安から来る身体の不快感を解消しようとする人に利用されている。しかしその一端に理科離れに代表される擬似科学に騙されやすい人々に在っては、治療効果の認められないようなサービスにまで、その労働力によって得た富を注ぎ込むケースも見られ、こちらは社会問題となっている。

近年では肉体と精神の健康は不可分であるという(民間に於いて・または医療機関に於いても)風潮も在り、神秘主義的な呪術医の持つ一種の暗示効果から「本当に治った」(若しくは「治ったような気がする」)というケースも吹聴されるに至り、この問題が通信環境の拡充も在って「伝染」しやすい傾向も見られる。
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2007/09/10 21:40 | 未分類

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