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2024/05/19 18:30 |
コミックマーケット(コミケ)が抱える問題
会場容量の限界
現会場の東京国際展示場を超える規模の会場は、日本国内の都市部はもとより、地方でさえ確保することが殆ど不可能である。参加サークル・一般参加者はそれでもなお増加を続けており、出展希望サークルの多くが抽選によって落選することになる、一般参加者の入場待機列が長大になる、などの問題が続いている。ごく初期には当日の飛び入りサークル参加や通路での立ち売りも認められていたが、規模の拡大で危険性が増したため、禁止されている。やはり、当初は2スペースまで認められていたスペース取得も原則として1サークル1スペースになった(現在では、頒布部数の飛び抜けて多い超大手サークルに限って、複数スペースを取得することができる。これは大部数を捌くのに必要だからである。しかし事務処理上は1サークル1スペースなので、それ以上のスペースは準備会公認のダミーサークルを用意して登録している。最大限3スペースとされる)。この他、これら大量の参加者が周辺地域に及ぼす環境面や安全面、交通への影響は大きく、開催継続に大きなリスクを生じている(交通混雑の項参照)。また開催時期が時期であり、お台場や近隣地域で開催される他のイベントにも様々な影響を及ぼしている。


数十万人単位の参加者を整然と入場させるために、誘導と会場警備には多くのボランティアが参加しており、概ね協調の取れた行動が行われているが、その参加人数のあまりの増加ゆえ、近年ではビッグサイト程の巨大施設をしても収容能力の限界を露呈している。興奮状態の熱狂的な参加者の行動に起因する事故や、炎天下・低温状態での長時間の待機による体調不良者の集団発生などがしばしば見られている。また、施設内の隘路となるホール入口、階段やエスカレーター、その他にトイレの混雑も著しく、この様な場所や超大手サークルや人気の企業の販売スペース前で発生する巨大な行列での群衆事故や将棋倒し事故の発生を懸念している者も多い。

入場待機列を形成するため、例年会場周辺の駐車場及び公園街区が用いられてきたが、有明地域の開発、整備が進むにつれてこれらの空き地は減少しており、さらなる対策が必要とされている。近年行われた空き地減少に関わる主な要因は次の通り。

癌研有明病院建設等に伴う道路の付け替え
東京都港湾局、公園局による土地使用区分の厳密化
海上人命安全条約(SOLAS条約)締結に伴う港湾立入禁止、規制区域の拡大

テロ行為に対するリスク
年に2回とは言え、現在では数十万人、身動きの取れないほど多くの人間が一カ所に集まる超巨大イベントになっているため、テロリズムの標的としてのリスクがここ数年の間、継続的に指摘されている。実際に準備会へはコミックマーケットへ否定的な立場からの脅迫状が送りつけられたり、過去にも会場内で放火が原因と見られるボヤ騒ぎや催涙スプレー散布騒動が発生するなどしていることから、会場では定時に安全確認の時間が設けられたり、コインロッカーの封鎖などの対策が取られている。また、事態を想定した行動計画も作成されているとは言われているが、万一実際に無差別テロ行為が発生した場合、何かのきっかけで一般参加者が一斉にパニック状態に陥る事など容易に想像つくものであり、果たして行動計画通りの対処をして、数十万人が群衆事故なども無く速やかに退避できるか不安視する声が多い。

一般参加者の他にも、人員整理などを行うスタッフについては、末端のスタッフを統括するホール長クラスでさえボランティアによってまかなわれている。スタッフに万一の事故や犯罪被害が発生した場合の補償については一定の規定があるが、しかし、ボランティアのスタッフには主催者との雇用関係は存在しないため、事態の発生によりスタッフに生じた医療費や経済的損失についての主催者が行う一時的負担なども含む対処の実効性について疑問視している者もいる。また、特に無差別テロリズムの被害として考えられる火災、毒ガス、爆発物などによりスタッフに大量の死傷者が発生した場合、この様なボランティアで参加し被害にあったスタッフたちに対して、主催者がどの様な人的・物的・経済的な対処を行い得るのか、また実際に対処能力を有しているのかについては、全くの未知数と言わざるを得ない状態である。

混雑する場内の安全対策として長尺物や鋭角の突起がある物の持ち込みを禁止するなど、所持品について一定の規制が行われている。ボディチェックや金属探知機、爆発物検知装置による検査など、入場者などの荷物検査も行うべきかの議論も行われているが、予算や手間、検査による入場までの時間の遅延などの関係もあり現状では話が進んでいない。


徹夜組
コミックマーケットのみで入手可能な同人誌をできるだけ早く確保するために、俗に「徹夜組」と呼ばれる、数千人規模で前日から会場周辺で徹夜で待機する者たちが現れており、これは治安上の問題に発展している。

徹夜待機行為を準備会は固く禁止しているが、実行者数が多いため排除は困難である。徹夜待機をしている参加者の入場を遅らせるなどの懲罰規定を導入すべきとの意見もあるが、「ビッグサイト周辺だけ取り締まったところで、隣接する台場地区の他、朝一番の電車で入れる新橋や大井町、新木場など、徹夜組の待機する場所がより広範囲になり、かえって対処が困難になるだけで懲罰効果が低い」との理由で消極的である。また、コミックマーケット自体が元々がSF大会でいうところの「合宿」のノリを目指して成立したイベントという事もあり、古参のスタッフも心情的に徹夜組に厳しく言いにくい、という事情もあるようである。

しかし、徹夜待機者の存在は、地域住民や商業関係者の不安を招いているだけではなく、徹夜待機者に対するカラーギャングや暴走族などの不良組織体による「コミケ狩り」と呼ばれる襲撃騒ぎも起こり、治安上の問題を増長している。更に徹夜待機者の中には少なからず未成年者が含まれており、都の青少年条例によって補導対象となり得る。そのため、徹夜待機の参加者のためにコミケ主催者が相当額の警備費の出費を強いられているのが現状である。

また、特に冬コミ期間中に気象の急変が発生した場合、ビッグサイト周辺の屋外で待機している徹夜待機者に、最悪では凍死事故まで発生しかねないという危険性もビッグサイト移転以前の昔から指摘されている。実際、徹夜待機者が夏の蒸し暑さや冬の寒さで体力を消耗し尽くし、ついにはコミケ会場の内外で倒れたという話は昔から幾度と無く聞かれているものであり、これら徹夜待機者の犯罪被害や事故被害が、コミケの破綻に繋がってゆく可能性について危惧を抱いている者も存在する。


年齢層の拡大に伴う影響
コミックマーケットの歴史が積み重ねられるのと共に、オタク世代も年齢層が広がり、(同人誌やコスプレに興味を示さないと思われる)小さな子供が親に連れられて参加する様子も散見されるようになった。これに対して、コミックマーケットの極端な混雑状態は子供にとって危険な環境であり、事件や事故へ巻き込まれる懸念からも子供の参加は好ましくないと考える者も多い。近年ではそれに加えて、「買い専」参加者としての児童・生徒の参加が増加しているため、必然的に成年向け同人誌を目にする機会が多くなり、通常の書店よりも購入が容易になるという問題が多発している。

上記のように小さな子供が事件や事故に巻き込まれる懸念、児童・生徒の参加に伴う成年向け同人誌の氾濫から(特に教育関係者は同人誌全てを卑猥で、かつ低俗なものと認識しているため)コミックマーケットに限らず、全ての同人誌即売会で18歳未満の者が参加することを一律に禁止すべきだ、という批判の声も相次いでいる。


コスプレ
同人誌の売買と共にコミックマーケットの参加様態の一つであるコスプレに対しては、事前登録制、参加が可能な制服の制限(警察官、消防士、救急救命士のように公的に重要な職責を有する職業の制服は、偽物でも禁止されている)、撮影区画の制限、コスチュームのままでの入退場禁止、突起物や肌の露出規制などの対策が施されているが、過度に露出の多いコスプレが警察当局からも指導を受けるなど、一部で問題視されているほか、隠れて盗撮されることも多々あり、それらの写真がインターネットでアップロードされるなどの問題も残している。


交通混雑
夏はお盆、冬は年末シーズンという人出の多い時期に開催されるため、会場へ行き来する参加者と他の観光施設へ向かう客とで交通機関に大きな影響を及ぼしている。

特に、午前中~昼頃はお台場等へ行く観光客と、午後~夕方はそこからの帰宅客と被る場合が多く、臨海副都心へのメイン交通機関ともいうべきゆりかもめは本質的には中量輸送機関である案内軌条式鉄道のため詰め込みがきかないので臨時増発があるにもかかわらず積み残し発生(乗車規制も珍しくない)等の混雑を招いている。

もうひとつの交通機関であるりんかい線は、開業当初は4両編成での運行であったため積み残しを発生させていたが、2002年12月1日に全通してJR埼京線との相互直通運転を開始して10両編成になったことで、混雑は緩和されている(2004年10月までは一部6両編成もあり)。単独運転時代に組まれていたコミケ開催日用の特別ダイヤも、埼京線直通以降は早朝に数本の臨時増発があるだけで、ほぼ平常ダイヤでコミケに対応できるようになってきている。

晴海時代にはコミケ輸送の主力を担ってきた都営バス(国展01・02・03)は、前述の輸送機関の充実につれて運行本数を減少させてきているが、現在でも運賃の安さから、定期便を含めたバス利用の参加者は多い(東京駅まで、りんかい線・京葉線経由で420円、ゆりかもめ・山手線経由で500円に対し都バスは1乗車200円である)。この他には日の出桟橋発着の海上バスを利用する参加者もいる。

交通機関の混雑については、駅構内での将棋倒し事故などを懸念する声もあるが、都心部~会場への交通機関も多様化しており、選択肢が少なかった時代と比べれば各々の混雑率は下がっているといえるだろう。


他のイベントとの兼ね合い
コミックマーケットの開催期間はお盆と年末に当たるため、周辺地域でも他のイベントが数多く開催される期間に重なっている。

夏コミ期間は中央区主催の東京湾大華火祭と被る場合が多く、花火観覧客と交通規制によってレインボーブリッジや晴海通りが渋滞する。またフジテレビや台場・有明地区の商業施設の夏のイベントも重なり、交通機関や周辺道路が渋滞する。

1988年・1989年夏(C34、C36)は同じく東京都内で開催されたアメリカ横断ウルトラクイズの予選と重なった事から、双方の参加者で東海道線東京 - 大垣間の夜行列車、通称大垣夜行は殺人的な大混雑となった。これが大垣夜行の臨時便設定に繋がったとも言われている。事実、東京発着の夜行列車(特に安価な青春18きっぷで乗れる夜行快速列車)が一年で最も混雑するのはコミケ期間とも言われており、青春18きっぷのガイドブックに「コミックマーケット期間中の列車は指定席が取りにくいので注意しましょう」と書かれた事もある。このためか、一部のバス会社や旅行会社では団体ツアー扱いでコミックマーケット会場(もしくは会場近辺)へのバスを運行している所もある。

また、冬コミ期間中には品川区勝島の東京シティ競馬(TCK)が毎年いわゆる年末開催となる。とりわけ7万人前後の来場者を毎年記録する暮れの大一番、統一GI競走の東京大賞典については、ここ数年来は12月29日に開催されており日程がぶつかっている。りんかい線が天王洲アイル駅までの部分開業であった頃には、大井競馬場前駅から乗車する競馬観戦の帰宅者と、天王洲アイル駅で乗り換えるコミケからの帰宅者とで東京モノレールが凄まじい混雑となり、コミケ帰りの者たちは大きな荷物を抱えて乗り込んでくる事から競馬帰りの客からかなりの文句が出ていた。これは現在ではりんかい線の全通によりある程度は緩和されてはいるが、今度はりんかい線や京浜東北線を利用する帰宅客の為に競馬場からの無料送迎バスが発着する大井町駅などの混雑が著しくなっている。現在ではTCKが年末開催において最終レースを17時50分頃に設定する薄暮レース『プチ・トゥインクル』を行っているが、これについては馬券の売り上げ確保の他、このコミケからの帰宅者と競馬観戦の帰宅者を時間帯的に分離させ、公共交通機関の混雑を緩和させる事も大きな目的であると言われる。なお、夏コミの時期についてはTCKが『トゥインクル・レース』期間中で、メインレースが20時20分頃の発走であるため、冬コミ時期の様な問題は発生しない。

2002年冬のC63では29日にパナソニックセンター有明スタジオでM-1グランプリという漫才芸人の選手権大会が開催され、これの設営が28日、撤収が29日深夜~翌30日早朝に掛けて実施される事から徹夜組との混乱が予想された事があった。実際に同人サークルが横のつながりを利用して告知し合い、関係情報が掲載されたサイトも1ヶ月前頃より見受けられた。なお当日は目立った混乱もなく、結果的にこの心配は杞憂に終わった。

また、翌2003年冬のC65でもM-1グランプリとコミケ期間は重なり、有明スタジオで開催する以上コミケ期間と重なった場合における混乱の心配は避けられないと考えてか、2004年以降のM-1グランプリは会場が変更された。

コミックマーケットにとっての将来的な課題としては、2016年夏季オリンピックに開催地として東京都が立候補している事が挙げられる。東京でのオリンピック開催が決定した場合、東京ビッグサイトは水泳競技の会場に、有明地域は選手村となることが現時点では計画されており、周辺にも競技が計画される施設があるため、その影響が懸念されている。

コミケ参加者の中にはオリンピック開催によりコミケが開催不能になると考えて、東京でのオリンピック開催に反対する者さえ現れている。


ダミーサークル
人気サークルのコミケ限定同人誌を入手するなどの目的で、一般参加者より早く会場へ入場できるサークルチケットを入手するためにサークル参加する者がいる。サークル参加の落選率の上昇に繋がるなどの理由から問題になっている。

尚、この問題とは別に、サークル参加者が開場前に人気サークルに並ぶフライング行為も横行しており、後述するサークルチケット転売とともに問題化している。


東京都の表現規制方針
コミックマーケットは先に記載の通り多種多様な同人活動の愛好家の交流の場であり、「表現の自由」を何より重んじている。しかし、2000年以降、青少年健全化を目的として、著作物・創作物の(主に性的表現に対する)表現規制が強く主張されるようになって来た中、東京都知事・石原慎太郎がこれらの規制に極めて肯定的かつ積極的であるため、コミックマーケット等の首都圏をベースとする同人誌即売会においては、深刻な問題となっている。

これに対して、東京都側はコミックマーケットに対しては肯定的とする表明を行ったり、石原の視察を計画する(先にあげたテロ予告などの問題から実現していない)など、引き続き東京国際展示場(東京ビッグサイト)での開催を促す方向である。しかし、同人創作活動に対する表現規制のスタンスを明確にしておらず、また都内で開催される中規模以下の同人誌即売会に関しては治安等の問題から否定的な場合も多い。その為、税収およびビッグサイトの収益を確保し、当イベントがもたらす臨海地域への経済効果を維持するための手段としてコミックマーケットを繋ぎ止めておくためだけに過ぎないとして、参加者の反応は冷ややかである。

一方千葉県は、過去の幕張メッセでの開催実績を上げ、東京都がメディア規制を行った場合の代替開催地として開催受け入れを申し出ている。だが、この千葉県の方針に対しては、特に幕張開催時代を知るコミケの参加者の反応は拒絶反応とも言えるものが多く、東京都に対して以上に冷ややかである。これは長引く平成不況による財政悪化と、イベントの減少や他施設(特にビッグサイト)との競合による幕張メッセの稼働率低下から、やはり収益源として確保したいという意図が見え見えである他、幕張メッセに対しては過去のコミケで起こされた問題から「勝手な都合でコミケを追い出しておいて、今度はまた勝手な都合で受け入れて、また社会情勢の変化で都合が悪くなったら追い出すつもりか」的なネガティブイメージが非常に根強く、その不信感が全く払拭されていない為である。その一方では、万一にも東京ビッグサイトでの開催が不可能になった場合、首都圏でこれに代替できる大会場となれば千葉県の幕張メッセ以外に選択肢がないのも現実である。

しかし、それでもコミケ参加者たちの幕張メッセへの不信感は極めて根強い。流言や誤報の類ではあるが、東京都の表現規制に関連する形で過去にコミケのビッグサイトからの移転という噂が流れた事があるが、その際にも移転先として幕張メッセは全く上がらず、インテックス大阪など主に関西圏の施設の名が上がっていた程であった。

2006年現在、東京都の方針に対して、コミックマーケット運営側からは具体的な声明や方針は出されていない。しかし、表現規制そのものがコミックマーケットの理念と相反する為、自らコミケスタッフでありかかわりの深い弁護士山口貴士はコミケカタログに児童ポルノ規制が同人界に悪影響を及ぼすとの声明を出したり、コミケ会場で青少年健全育成条例に反対する署名が集められているとはいえ、東京都側からなんらかのより具体的な政治的アプローチがない限り、イベントそのものの存続可否を含めて現状維持は困難と言わざるを得ない。


サークルチケット転売問題
2000年以降、サークルチケットがインターネットのネットオークション等において高額(サークル参加費以上)で転売されている事が問題となっている。

コミックマーケットのサークルチケットは、当選したサークルごとに3枚づつ配布されるため、3人が開場前に入れる事になるが、準備に3人も必要ないサークル、元々3人も居ないサークル、そしてダミーサークルなどではチケットが余る。一方、一般参加者よりも先に入場することができ、大量の列ができる大手サークルにいち早く並ぶことができるチケットは、高額の金銭を支払ってでも欲しい人が多く、このため、サークルチケットはネットオークションの中でも人気の高いアイテムとなっている。

金銭を代価とするこの行為はコミックマーケット準備会では認めてはおらず、出品者やネットオークション業者に呼びかけを行っているが、どの業者も何も回答せず、(法的に禁止されていないから、などという理由で)未だ転売を黙認したままで有用な回答が返ってきていない。

また、転売されたかは定かではないが、サークル参加者の家にサークルチケットを目的とした空き巣行為が2回連続で発生した例もある。
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2007/09/24 20:24 | 未分類

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