インターネットの競売サイト「ヤフー・オークション」に出品し、落札者約70人に商品を発送せず代金計約600万円をだまし取ったとして詐欺罪に問われた無職女性(37)=神戸市=を無罪(求刑懲役5年)とした神戸地裁判決に対し、神戸地検は19日までに控訴を断念、無罪が確定した。
「発送するつもりだった」と主張した女性の弁護側は「破産し、神戸地裁から債務免責を許可されており、今後も被害弁償の予定はない」と話している。普及するネット取引の便利さの裏側に潜むリスクが浮かび上がった。
神戸地検の大野宗次席検事は「判決を覆すのは証拠上、困難であると判断した」と説明。公判で検察側は、被害者は全国で900人以上、被害総額は計5000万円を超えると指摘していた。
判決などによると、女性は2001年ごろ、サイト上でデジタルカメラなどの電化製品販売を開始。資金繰りに行き詰まり、04年ごろから商品が手元に入荷していないのに出品を続けた。
05年1月、神戸地裁に破産を申し立て、4月に債務免責を許可する決定を受けた。債権者の抗告も棄却された。04年11月下旬ごろから、出品数が急増、3倍以上に増えていたという。
公判で「詐欺ではなく自転車操業。発送するつもりだった」などと主張。神戸地裁は判決理由で「客観的な赤字額を認識し商品を発送できないと知りながら、あえて出品したと判断するには合理的疑いが残る」と指摘していた。

「発送するつもりだった」と主張した女性の弁護側は「破産し、神戸地裁から債務免責を許可されており、今後も被害弁償の予定はない」と話している。普及するネット取引の便利さの裏側に潜むリスクが浮かび上がった。
神戸地検の大野宗次席検事は「判決を覆すのは証拠上、困難であると判断した」と説明。公判で検察側は、被害者は全国で900人以上、被害総額は計5000万円を超えると指摘していた。
判決などによると、女性は2001年ごろ、サイト上でデジタルカメラなどの電化製品販売を開始。資金繰りに行き詰まり、04年ごろから商品が手元に入荷していないのに出品を続けた。
05年1月、神戸地裁に破産を申し立て、4月に債務免責を許可する決定を受けた。債権者の抗告も棄却された。04年11月下旬ごろから、出品数が急増、3倍以上に増えていたという。
公判で「詐欺ではなく自転車操業。発送するつもりだった」などと主張。神戸地裁は判決理由で「客観的な赤字額を認識し商品を発送できないと知りながら、あえて出品したと判断するには合理的疑いが残る」と指摘していた。
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