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2025/06/17 03:02 |
青いバラ (サントリーフラワーズ)
青いバラは、日本のサントリーフラワーズと、オーストラリアの植物工学企業であるカルジーンパシフィック社(現:フロリジン社)との共同研究開発により、世界で始めての青色色素を持ったバラである。遺伝子組み換え技術により誕生、2004年6月30日に発表された。

長い間、青いバラは世界中のバラ愛好家の中では夢とされていて、英語でのBlue Rose(青いバラ)は、「不可能」といった意味さえ含まれるほどであった。本来のバラの持つアントシアニン系色素であるシアニジン、ペラルゴニジン等から赤みを徐々に抜いていき、青に近づけていくという手法が主流であったが、バイオテクノロジーの発展により、バラにはそもそも青の色素がないことがわかり、厳密な意味での「青いバラ」を品種改良のみで作ることが不可能と判明すると、「青いバラ」の作出は「遺伝子組み替え」などのバイオテクノロジーにゆだねられる。そして、青色色素であるデルフィニン/デルフィニジン(アントシアニン/アントシアニジンの一種)を作り出すために必要な酵素の遺伝子をパンジーから遺伝子導入することにより誕生した。

人工的に生み出された物故に、当初花言葉は、「不可能・有り得ない」であったが、開発が進みブルー・ローズの誕生を実現させた事から、新たに「奇跡」「神の祝福」という花言葉を設けられている。また、この成功により、同様に不可能とされていた厳密な意味での「黒いバラ」を作ることも可能になったわけだが(色の三原色の赤、黄、青の色素が揃わないと、黒色を配合することはできないので。現在、「黒バラ」と呼ばれているものは非常に濃い赤色のバラである)、こちらはまだ実現していない。

なお、遺伝子操作により花の色を変える、といった世界の初の試みは、同社の青いカーネーション、「ムーンダスト」が世界で始めてである。但し、遺伝子操作の危険性が確実に立証されて居ないため、花粉の飛散により一般植物との交雑を回避するため、「ムーンダスト」同様の、専用の隔離された栽培所にて厳密に管理され、2007年以降に切花として発売される見込みである。

1990年:サントリーとオーストラリアのバイオベンチャー企業カルジーンパシフィック社(現フロリジン社)の共同プロジェクトとして始まる。
1991年:青いペチュニアから青色遺伝子の取得に成功し、ペチュニアから青色遺伝子取得の特許が出願される。
1994年:ペチュニアの遺伝子を導入したバラを咲かせる事に成功。しかし、遺伝子は確かに入っているものの、カーネーションの場合にはうまく働いたペチュニアの青色遺伝子は、バラとの相性がよくなかったようで、残念ながら花弁にデルフィニジンは検出されず色は変化せずに終わる。そこで、今度は、いろいろな植物から青色遺伝子を取得し、それぞれをバラに導入。咲いても咲いてもデルフィニジンがないという状況がしばらく続く。
1995年:世界で初めての青色カーネーションが誕生。ペチュニアから取り出した青色遺伝子を組み込んで品種改良したもので、日本では1997年より「ムーンダスト」として発売。
1996年:パンジーの青色遺伝子を入れたバラの開花に成功。
1998年:デルフィニジン含有率がアップ、青みを帯びた色合いに変化する。
1999年:やや青みを帯びたバラを得ることに成功、更に青さを追求し、デルフィニジンがより蓄積する工夫を行い、より多くの品種に遺伝子を導入。
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2007/05/21 09:44 | 未分類

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