何でも書きまくるブログ

新党日本代表の田中康夫前長野県知事（５１）は３１日、夏の参院選に同党から出馬する意向を固めた。比例代表か東京選挙区のいずれかで立候補する考え。どちらが当選の可能性が高いか、ほかの同党候補者に対してプラスに働くかなどを慎重に見極めたうえで、６月４日にも正式に決定し発表する。

田中康夫
政治路線
政治的立ち位置は中道左派・第三の道的な市民主義リベラル。旧来の自民党的なばらまき政治・土建屋行政を批判・解体する一方で、左派の労働組合主義にも批判的であり、草の根市民運動に携わってきたことから自らを「ウルトラ無党派」としている。サッチャーの様に利権にまみれた旧体制を壊した後に、ブレアの様にクリーンで公正な社会を再構築する、という両方の役割を一人でこなす政治家だと自負している様に、英国の（市場原理を積極的に取り入れつつも公共サービスを重視する）第三の道に考え方が近い。近年はアメリカ的な弱肉強食の経済政策を導入する自民党の新自由主義経済路線を強く批判し、ある程度の経済格差は認めつつも最下層の幸せを確保する最小不幸社会を主張している。アフガニスタン侵攻やイラク戦争を引き起こしたブッシュ政権とそれを支持する自民党親米保守派を批判し、反米ならぬ嫌米と他国に依存しない自立外交を主張している。また、ベネズエラのウゴ・チャベス反米左派政権の自立路線を賞賛している。

2003年にネクスト内閣の地方分権大臣に指名された民主党や、田中が政治的マキャベリストとしてしばしば賞賛する民主党現代表の小沢一郎とは比較的近い距離にある。

作家活動
第17回文藝賞受賞作品となり、社会現象とまで言われたデビュー作『なんとなく、クリスタル』の、既成の文学の形態から逸脱した文体や視点は、当時日本の文学界に衝撃を与え、『純文学』的なものを良しとする風潮がまだまだ強かった文学界やマスコミを中心に賛否両論を巻き起こした。また、小説やエッセイだけでなく、日記文学や各種評論の著書も多い。

特に近年はホテルやレストラン、航空会社などの評論活動が知られているが、「他の多くの評論家と違い、普段の移動の際や女性とのデートの中で身銭を切って体験したことを元に評論しているため、その内容の確かさと切り口の鋭さには定評がある」との評価や「自分の私的感情や体験の絶対化に基づいた、バランスに欠ける好き嫌いエッセイ」との評価がある。しかし、県知事時代は公的な立場であるため評論活動は、自身の政策、活動の正当化を盛り込んだ「ペログリ日記」や「愛の大目玉」などに限っていた。現在も政治活動を行っているので評論活動はほとんど行っていない。

現在、文藝賞選考委員を務めるが、所謂『作家ギルド』的な集まりを嫌うためもあり、文学界では一匹狼的存在である。