次から次へと偽装が明らかになる食肉加工販売会社「ミートホープ」が、偽装した製品で回収などのトラブルが発生した場合、従業員の過失で欠陥品が出来たように装い、保険金の支払いを受けていたことが25日、分かった。同社の田中恵人専務はこの日午前、本社で従業員らへの説明会を行い、解雇を事実上通告。また、父親である田中稔社長が24日に「業界全体が悪い、安い物ばかり求める消費者も悪い」と発言したことについて、「暴言だった」と撤回し、謝罪した。
元社員の告発で、“偽装のデパート”に、新たな疑惑が持ち上がった。1997年当時、ミートホープ社の肉を原料に使った製品が回収となり取引先から賠償請求された際、「従業員が誤って羊肉を混ぜた」と過失を装い、保険金約320万円の支払いを受けていたこというのだ。
この元社員は、当時、保険代理店との交渉にかかわっており、保険金見積書などを基に証言した。元社員によると、偽装肉をめぐるクレームや回収などのトラブルはたびたびあり、その都度、従業員の過失を装い保険金を請求していたという。保険金を支払った保険会社の代理店は「故意であれば保険金は支払われないし、過失を装ったのなら詐欺行為にあたる」と指摘している。
元社員によると、ミート社は製造物責任(PL)法に基づき賠償を求められた場合などに備え、保険に加入していた。97年ごろ、同社の肉を使い大手食品会社の子会社が製造した冷凍ビーフカレーに対し、食べた客から「肉が臭い」とクレームがあり、この子会社が回収。ミート社に回収費用とクレーム処理費計約542万円を請求した。
ミート社は保険会社に対し、従業員の過失と説明し、保険金約320万円の支払いを受け、食品会社子会社への賠償に充てた。
ミートホープ
1976年創業。道内の食品加工卸業界売上第1位であった。
工場は本社兼工場と、苫小牧市汐見町にあり、他に東京都荒川区東日暮里に東京オフィスがある。
また、ミートホープ創業者である社長の田中稔は2006年4月に、「挽肉の赤身と脂肪の混ざり具合を均一にする製造器」を開発したとして文部科学大臣表彰創意工夫功労賞を受賞した。だが、翌月には製造したチャーシューに対し法で指定した添加物の基準値が超えていたとして業務停止命令が下ったことがある。そして、2007年6月20日には、牛肉ミンチの品質表示偽装事件を筆頭に数々の不正が明らかとなった。株式の大部分を創業者一族が持つ典型的な同族経営である。
昭和51年6月
苫小牧市花園町にミートホープ株式会社を設立
業務用食肉を販売
昭和53年12月
苫小牧市港町の苫小牧市公設卸売センターに入店
学校、自衛隊、スーパー、精肉店へ卸販売
昭和58年10月
苫小牧市入船町に本社工場設立
焼肉店、レストラン等業務卸販売
ラムの解体、パック肉の加工
平成3年6月
本社工場の増設
食肉製品製造業、水産加工品製造業惣菜製造業
各種許可取得
ハム、ベーコン、焼豚、ローストビーフ、たこしゃぶ等
ホテル、レストラン食材製造、業務卸
平成3年7月
小売部門:有限会社バルスミート設立、1号店を開店
平成7年11月
バイキングレストラン:株式会社イートアップを設立
平成7年12月
食肉加工用機械設備の増設完了
平成8年4月
細菌検査室設置
工場内の改造(衛生設備・器具設置)
平成11年9月
工場の増設(挽肉工程のライン化ハム包装のクリーン室化)
平成12年10月
工場内、全体の改善工事(衛生、安全)
平成13年6月
X線検査機の導入
平成16年11月
汐見工場設立
平成17年7月
東京オフィス設立
元社員の告発で、“偽装のデパート”に、新たな疑惑が持ち上がった。1997年当時、ミートホープ社の肉を原料に使った製品が回収となり取引先から賠償請求された際、「従業員が誤って羊肉を混ぜた」と過失を装い、保険金約320万円の支払いを受けていたこというのだ。
この元社員は、当時、保険代理店との交渉にかかわっており、保険金見積書などを基に証言した。元社員によると、偽装肉をめぐるクレームや回収などのトラブルはたびたびあり、その都度、従業員の過失を装い保険金を請求していたという。保険金を支払った保険会社の代理店は「故意であれば保険金は支払われないし、過失を装ったのなら詐欺行為にあたる」と指摘している。
元社員によると、ミート社は製造物責任(PL)法に基づき賠償を求められた場合などに備え、保険に加入していた。97年ごろ、同社の肉を使い大手食品会社の子会社が製造した冷凍ビーフカレーに対し、食べた客から「肉が臭い」とクレームがあり、この子会社が回収。ミート社に回収費用とクレーム処理費計約542万円を請求した。
ミート社は保険会社に対し、従業員の過失と説明し、保険金約320万円の支払いを受け、食品会社子会社への賠償に充てた。
ミートホープ
1976年創業。道内の食品加工卸業界売上第1位であった。
工場は本社兼工場と、苫小牧市汐見町にあり、他に東京都荒川区東日暮里に東京オフィスがある。
また、ミートホープ創業者である社長の田中稔は2006年4月に、「挽肉の赤身と脂肪の混ざり具合を均一にする製造器」を開発したとして文部科学大臣表彰創意工夫功労賞を受賞した。だが、翌月には製造したチャーシューに対し法で指定した添加物の基準値が超えていたとして業務停止命令が下ったことがある。そして、2007年6月20日には、牛肉ミンチの品質表示偽装事件を筆頭に数々の不正が明らかとなった。株式の大部分を創業者一族が持つ典型的な同族経営である。
昭和51年6月
苫小牧市花園町にミートホープ株式会社を設立
業務用食肉を販売
昭和53年12月
苫小牧市港町の苫小牧市公設卸売センターに入店
学校、自衛隊、スーパー、精肉店へ卸販売
昭和58年10月
苫小牧市入船町に本社工場設立
焼肉店、レストラン等業務卸販売
ラムの解体、パック肉の加工
平成3年6月
本社工場の増設
食肉製品製造業、水産加工品製造業惣菜製造業
各種許可取得
ハム、ベーコン、焼豚、ローストビーフ、たこしゃぶ等
ホテル、レストラン食材製造、業務卸
平成3年7月
小売部門:有限会社バルスミート設立、1号店を開店
平成7年11月
バイキングレストラン:株式会社イートアップを設立
平成7年12月
食肉加工用機械設備の増設完了
平成8年4月
細菌検査室設置
工場内の改造(衛生設備・器具設置)
平成11年9月
工場の増設(挽肉工程のライン化ハム包装のクリーン室化)
平成12年10月
工場内、全体の改善工事(衛生、安全)
平成13年6月
X線検査機の導入
平成16年11月
汐見工場設立
平成17年7月
東京オフィス設立
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