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2025/05/14 20:16 |
ミヤマクワガタ
ユーラシア大陸全般に広く分布し、その中でもヒマラヤ地方にて種分化が進んでおり、この地域で発生したのではないかと考えられている。オオクワガタ属、ノコギリクワガタ属と並んで雌雄二形が著しいクワガタムシの代表属であるが、分子系統解析などから、ミヤマクワガタ属の雌雄二形はこれら2属と同一起源ではなく、雌雄の形態差がそれほど極端ではないオニクワガタ属と非常に近縁で、これと共通の雌雄差が著しくない形態の祖先から、オスが樹液などの餌場を縄張りとして防衛し、そこにやって来る雌を獲得する方向に収斂進化したものと考えられている。

飼育技術の発達著しいオオクワガタ属やノコギリクワガタ属の属する系統と異なり、土に産卵するタイプで、幼虫も多くは腐植土状にまで分解が進んだ朽木を摂食していること、大型の成虫を得るためにはそこまで分解が進んだ朽木で栄養価に富んだものを幼虫に与えなければならず、その場合、同様の食性を持つカブトムシと異なり、温度の高い飼育環境下で良好な環境を保つことが難しいこともあり、飼育繁殖は若干難しい部分がある。他にもこれらの系統と異なる性質を多く有する。

頭部が隆起し、冠のようになっており、これは(頭部)耳状突起と呼ばれるが、原始的な種の中にはこれを欠くものも存在する。また、通常は耳状突起を持つ種でも、大アゴが発達しない小型個体ではあまり見られない。

茶色または黒色のものが多いが、一部前翅に黄紋ができる種も存在する。大型の種も多く、日本のミヤマクワガタであっても普段見られるものは5cm程度ではあるが、8cm程のものも記録されている。

大きい内歯が2,3本見られ、その間とそれより根元にかけて細かい内歯が生えることが多い。

ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus
日本でお馴染みのクワガタムシ。暑さと乾燥とに弱いため、標高の高い地域や北海道のような冷涼な地域でよく見られる。細かい体毛を有し、茶色く見える。脚の腿節は黄色い。昼間にも活動する。
原名亜種 L.m.maculifemoratus- 本土一帯に生息する。
DNAレベルでの変異は確認されていないが幼虫期の環境温度によって下記の3種類の型が発生する事が知られている。
エゾ型     - 大顎先端の二股が著しく発達し第一内歯が殆ど発達しない。幼虫期に低温を体験させると何処の産地のものでもエゾ型の表現をする。標高の高い地域や北海道で良く見られる。エゾ型が多く発生する北海道でも近年の温暖化の影響か道南では基本型・フジ型、道央では基本型も発生している。
基本(ヤマ)型 - 大顎先端の二股はエゾ型程発達せず第一内歯は第三内歯とほぼ同等の大きさ。エゾ型の幼虫でも低温期を設けないと基本型になる。
フジ(サト)型 - 大顎先端の二股の発達が悪く小さい。第一内歯の発達が著しく第三内歯とは桁違いな大きさ。幼虫期に高温で飼育をすると出現し易い。比較的標高が低い地域では良く見られる。
イズミヤマクワガタ L.m.adachii - 八丈島を除く伊豆諸島に生息する。オオバヤシャブシを好む。1995年に追加された。
チョウセンミヤマクワガタ L.m.dybowskyi - 朝鮮半島に生息する。
チュウゴクミヤマクワガタ L.m.boileaui - 中国に生息する。
タカサゴミヤマクワガタ L.m.taiwanus - 台湾に生息する。
アマミミヤマクワガタ Lucanus ferriei
奄美大島に生息する。大アゴの湾曲が弱く、冠状のものも形状が異なる。日本のミヤマクワガタよりはタイワンミヤマクワガタに近い。
ミクラミヤマクワガタ Lucanus gamunus
御蔵島・神津島に生息する。ミヤマクワガタの極小版で、2,3cm程にしかならない。その特異な生息地や形状には謎が多い。原始的であるため学術的に貴重であり、準絶滅危惧(NT)(環境省レッドリスト)に指定されている。地元では土鍋で飼育している。
ミヤマクワガタほど体系的ではないが、型と呼べるようなものが存在する。
基本型 - 全体が黒色。
横紋型 - 前翅に黄紋が見られる。
頭部前胸赤褐色型 - 前胸背板から前が赤褐色。
頭部前胸赤褐色横紋型 - 前翅に黄紋が見られ、前胸背板から前が赤褐色。
赤褐色型 - 全体が赤褐色。1個体のみが確認されている。
これらの特徴はメスでも見られる。
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2007/06/24 16:03 | 未分類

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