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2025/06/09 16:28 |
いすゞ・アクシオム
いすゞアクシオムは、2001年北米市場に上級クロスオーバーSUVとして投入された。北米市場向けに投入された最新(2001年当時)SUVであり、最後の自社開発SUV。(現在は、タイ及びアジア市場向けにピックアップトラックD-MAXベースのMU-7がSUVとして販売されているが、あくまでもピックップベースのクルマである。)1998年にフルモデルチェンジしたUESウィザード(北米仕様:ロデオ)のコンポーネントをベースに、北米市場で新たに開拓されたクロスオーバージャンルに向けたSUVである。

1997〜ZACCAR(アクシオムの起源)
1997年第32回東京モーターショーに参考出品されたコンセプトカーZACCAR(ザッカー)が起源であり、UESミューのコンポーネントをベースに、ショートボディで観音開きのドアとオープンデッキを備えたユニークなSUVであった。ザッカーは、ビークロスに続いて国内市場に投入するスペシャリティSUVとして企画されたものの、ビークロスの販売実績から、今後ショートボディのSUVを投入しても拡販が見込めないことからザッカーの市販化は見送られることになった。全長:4,285?×全幅:1,790?×全高:1,730?ホイールベース:2,460? タイヤサイズ:245/65R17


1999〜ZXS(アクシオム事前コンセプトカー)
1999年第33回東京モーターショーにコンセプトカーZXSが参考出品された。ZXSは、後にアクシオムとなるSUVを国内市場に投入するための市場リサーチとストーリー作りを兼ねて製作された。ベースとなったのは、UESウィザードであり、ZACCARで好評だったフロントマスクとリアセクションをうまく組み込みロングボディに仕立てられた。エクステリアは、アクシオムとほぼ同じデザインであったが、インテリアに関してはコンセプトカー独自の仕立てがなされていた。全長:4,590?×全幅:1,840?×全高:1,650?ホイールベース:2,700? タイヤサイズ:245/55R19


開発体制
ザッカーを起源とするアクシオムは、本来日本市場をメインとしたビークロスに続く個性的な少量生産車として開発が立ち上げられた。当初は、ビークロスに続く少量生産車開発=ZIPカープロジェクトとして開発体制が立ち上げられた。その後、UES型ミューをベースとしたショートボディでは販売台数が見込めず、ザッカーとしての市販化を断念。替わって同じUES系のロングボディであるウィザードをベースとしたロングボディの5ドアSUVとして商品開発が進められる。その際に、日本国内だけではなく、北米市場をメインとした海外市場への販売も検討され、ZIPカープロジェクトから一般的な新車開発体制に格上げされた。商品企画としては、販売面で著しい伸びを示していたミニバンやステーションワゴンの要素も検討された。最終的にいすゞが得意とするSUVにステーションワゴン的な要素とビークロスが持っていたスポーティでスペシャリティな要素も取り込んで完成したのがアクシオムであった。


開発コードは「178」。ビークロスの「175」から続く開発コードである。(「176」はビークロスUS仕様、「177」は不明。)
開発コンセプトは、「唯我独尊」だったとも…ある意味市販後の状況を示す意味深な四字熟語である。

生産体制
生産は、UES型ウィザードと同じアメリカ・インディアナポリスにあるSIAで行われていた。 2003年いすゞの経営改革により、SIAの経営から撤退,資本をスバルに100%売却し、その後スバルに委託生産という形で生産を続け2004年末を持って生産を終了した。


2001〜アクシオム市販
2001年北米市場にて販売が開始された。市販化に先立ち、2001年1月のロサンゼルスモーターショウを皮切りに、デトロイト、ニューヨークショウにて市販車が一般公開され、同年4月に正式に販売が開始された。エンジンは、6VE1(V6、3,500CC)のみ。駆動タイプは4WD(TOD)と2WD。ミッションはずべて4速ATのみ。グレードは、標準グレードがS、上級タイプがXS(Sグレードに本革シート、サンルーフ等を追加)。ボディカラーは、6色。内装色はタンのみ。なお、投入から間もなく、仕様変更が行われ、内装色にグレーが追加されたり、フリーハブホイールが廃止され、それに伴いホイールのキャップ形状が変更され、ブレーキがフロントのみシングルキャリパーから2ポッドキャリパーに変更されたりしている。


2003〜マイナーチェンジ
途中ボディカラーの変更や、内装色の変更(タン色が廃止され、ベージュとグレーが追加)された後、2003年秋アクシオムとして大幅なマイナーチェンジが行われた。外観の変更は、フロントマスクにメッキのガーニッシュが追加されたり、テールゲートの中央にガーニッシュが追加やリアルーフスポイラーの追加など小幅に留まった。しかしエンジンは、いすゞ初の直噴ガソリンエンジン(DIGE:ダイレクトインジェクションガソリンエンジン)に換装され、型式こそ同じ6VE1ながら、大幅な出力向上(230PS→250ps)が図られるとともに、燃費が10%向上し、さらに排ガスの浄化が図られ、クリーンでパワフルなエンジンが搭載されることとなった。エンジン換装に伴い、ミッションもロックアップ機構の変更がなされ、出力向上に対応するとともに、変速ショックを少なくすることにより燃費向上にも寄与していた。


販売状況
2001年から2005年まで、約2万台程度が北米市場で販売された。目標販売台数は、当初月販2000台の計画であったが、販売当初から目標達成が厳しく、販売状況はあまり芳しくなかった。2002年頃のいすゞ自動車本体の業績不振や、北米いすゞの販売不振も重なり、SUV車の自主開発の中止につながり、2004年を持ってSIA(当時はスバルいすゞオートモーティブ)での生産が終了し、販売も在庫がなくなり次第終了となった。北米市場で販売不振の要因としては、北米いすゞの販売体制もさることながら、アクシオムの商品性にも要因があったと言われる。ロデオ(ウィザード)より上級SUVでありながら、サイズ的にあまり大きくなかったこと(特に全幅の狭さ)や、特徴であった外観のデザインがどちらかといえば線の細い繊細なものであったことから、市場に受け入れられなかったようである。


日本市場への導入について
2001年の東京モーターショウに、北米専売車として参考出品され、日本市場への導入要望は非常に高く、発売の噂が絶えなかった。しかし当時国内で展開されていたSUV車系販売網のいすゞスクエアジャパンの業績不振により、アクシオムを国内市場へ投入にても採算が合わないと判断され、国内投入が見送られてしまった。その後、いすゞスクエアジャパンが北米仕様の左ハンドル車を少量並行輸入することも検討されたが実現されなかった。

本来なら日本市場をメインターゲットに開発されたSUVであったため、左ハンドルを右ハンドルに変更し、大幅な変更をせずに国内法規に対応することができたらしい。そのため、ごく少数が個人輸入されたが、車検などは問題なく通過している。
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2007/08/09 13:51 | 日記

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