忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2025/04/23 05:43 |
太陽光発電、利点、欠点
太陽光発電は従来の集中型電源とは様々な点で異なる特徴を持つ。電源としては、昼間時のみに発電することが最大の特徴である。再生可能エネルギーの一種であり、二酸化炭素などの温室効果ガス(Greenhouse Effect Gas, GEG)の排出量削減に貢献し、運転用燃料の調達リスク(コスト)が無い。最大の欠点は導入コストがまだ比較的高く、日本の現行制度下では電力会社以外の設置者にとって採算性が不確実なことである。以下、主な長所や短所を列挙する。

利点・特長

太陽光を利用する再生可能エネルギーであるため、資源をとり尽くす心配が無い。
温室効果ガス排出量の削減効果がある。
出力のピークが昼間の需要ピークに対応する。
エネルギーの自給率を向上させる。
可動部分が無いため、基本的にメンテナンスフリーである。
小規模でも効率が低下しないため、任意の規模で利用できる。
運転に燃料を必要としないため、燃料費変動などのリスクを回避できる。
運転時に排気ガスなどの有害物質の排出がない。
需要地に近接して設置でき、送電のコストや損失を低減できる。
建築物の屋根や壁面に設置でき、専用の土地を必要としない。
移設・転売・廃棄・リサイクルなどが容易である。
可搬式または移動体用の電源としても利用できる。
冷却水が不要である。
工期が短く、需要量の予測のずれによるリスクを低減できる。
分散型電源のため、災害などの有事における影響範囲を小さく抑えられる。
メンテナンス等に要する時間が少なく、稼働可能率が非常に高い。
非常用電源として利用できる。
輸出産業として成長が見込める。
欠点・課題

発電電力量当たりでみるとコストが比較的高い。ただしピーク出力当たりで見ると競争力が高くなる。
発電電力が天候に左右される(曇天・雨天時は発電量が低下する)。
夜間は発電できない。

発電可能な量
太陽光のエネルギーは薄く広く分布するが、地球全体では膨大な量となる。太陽から地球全体に照射されている光エネルギーは、ワット数にして約180PW (P=ペタ=10の15乗)である。そのうち、地上で実際に利用可能な量は約1PWといわれる。これは現在の人類のエネルギー消費量の約50倍である。設置場所における年間の日射量は緯度や気候によって異なる。日本では約1200kWh/m2である。欧州では中部で約1000kWh/m2、南部で約1700kWh/m2である。また赤道付近の国々では最大約2600kWh/m2 に達する。

太陽光発電システムの生産に必要な原料は基本的に豊富である。セルの主要原料であるシリコン(珪素)の資源量は事実上無限である。それを精製した高純度シリコン原料は生産が需要に追いつかなくなっており、短期的に価格が上昇している。太陽電池の薄膜化と原料の増産で解消が見込まれている。なお太陽電池の生産には微細シリコン半導体デバイスほどの原料純度(11N~)は必要ない。そのため高純度原料製造工程で発生したオフグレード品や、リサイクル品のシリコンなどが原料として用いられていたが、生産量の増大に伴い、太陽電池専用の比較的純度の低い(7N程度)、ソーラーグレードシリコン(SOG-Si)原料の増産の動きが活発である。

日本国内で導入可能な規模、導入効果の目安
太陽光発電は建造物に直接設置することで架台などが簡素化でき、また送電ロスを避けられることから、電力の消費地に直接設置するのが最適の利用法とされる。設置場所を選ばないため、設置できる量は比較的多く、最大限に設置した場合は電力が余る事態すらあり得る。すなわち、日本国内での導入可能量は事実上、設置場所には制限を受けない。

日本国内の一戸建て(約2600万戸)の2割弱、500万戸に3kWのシステム(合計容量1500万kW)を設置した場合、昼間のピーク時の最大出力は天候や各種損失の影響を考慮して平均1000万kW前後と見積もられる。出力100万kWの発電所10基分以上の出力に相当し、需要ピーク時に多くなる化石燃料の使用量をその分削減できる。
日本国内で導入できる量の目安として、利用可能な主な建屋の屋根や壁面、遊休地に設置したと仮定すると、設備容量にして約207GWが設置可能とされる(小長井など)。この場合の年間総発電量は約217-228TWhとなり、日本の年間総発電量の約21-22%に相当すると計算される。またこの規模でのピーク出力は各種損失や天候の影響を見込んで平均138GW前後と計算される。これは日本の最大電力消費量(約164GW、H15年実績)よりは小さいが、需要状況によっては他電源との負担割合の調整が必要になるほどの規模である。

日本の年間総発電量は約1028TWhである。これは日本の年間の一次エネルギー総供給量(TPES)の約16.5%(2004年、出典:IEA Statistics)である。従って、TPESと比較されている場合は比率の数字が約6分の1になる。
PR

2007/09/10 13:29 | 未分類
夕張市
かつては石狩炭田の中心都市として栄えた。夕張メロンの産地として有名。2006年深刻な財政難のあおりを受け、2007年3月6日をもって財政再建団体に認定された。

空知支庁南東部の山あいに位置する。人口は市域の西側、紅葉山地区から夕張地区まで、谷間を縫うように走る石勝線夕張支線に沿って集中している。市役所は過去に夕張炭鉱があった谷合いの集落の最北部に設置されている。

夕張山地と空知山地に跨る石狩炭田の南部に位置し、かつて市域に多くの炭鉱があった。市域東側には山林が広がり、その山林や集落部から流れる川は南部で合流し、夕張川として南部を渓谷を作りながら流れている。

山 夕張岳(1668m)、冷水山(702m)
河川 夕張川
湖沼 シューパロ湖(人工)

財政難に陥った経緯
かつて夕張は炭鉱の街として栄えたが、「石炭から石油へ」のエネルギー政策転換により、次々と炭鉱が閉山されていった。1990年には最後の三菱南大夕張炭鉱が閉山し夕張から炭鉱がなくなった。これにより、炭鉱会社が設置した鉱員向けのインフラを市が買収する。1982年、北炭が所有していた夕張炭鉱病院を市立病院移管に対して夕張市は40億円を負担している。さらに北炭は、夕張新炭鉱での事故を理由に、鉱産税61億円を未払いのまま撤退(倒産で払えなくなったとも)。また、北炭・三菱は炭鉱住宅5000戸(市営住宅に転換)や上下水道設備などを夕張市に買収してもらい、額は151億円に達した。結果「炭鉱閉山処理対策費」は総額583億円に達した。

市は、中田鉄治元市長時代に石炭産業の撤退と市勢の悪化に対し、「炭鉱から観光へ」とテーマパーク、スキー場の開設、映画祭などのイベントの開催、企業誘致により地域経済の再生、若年層を中心とする人口流出の抑止、雇用創生などを図ったが振るわず、逆に過大な投資や放漫な経営が累積赤字として重くのしかかり、市の財政を圧迫していった。

産炭地域振興臨時措置法(以下、産炭法)が2001年に失効したことなどで、財政状況がさらに悪化、その後ほぼ破綻(はたん)状態にあったことが表面化し、2006年6月20日に後藤健二前市長が定例市議会の冒頭で、財政再建団体の申請を総務省にする考えを表明した。この時点では、2006年度決算を以て申請し2007年度から財政再建団体になる予定であった。

一時借入金などの活用により表面上は財政黒字となる手法をとったため、負債がふくれあがっていった。一時借入金残高は12金融機関から292億円、企業会計を含む地方債残高が187億円、公営企業と第三セクターへの債務・損失補償が120億円とされ、夕張市の標準財政規模(44億円)を大きく上回っていたため、一般的に10年とされる再建期間は、未知数であった。

また、市長の表明後、「空知産炭地域総合発展基金」から14億円の借り入れをしていることが明らかになる(「ヤミ起債」問題・以下参照)など、違法起債等の粉飾まがいの決算がここ何年も行われていた疑いがあり、北海道が調査に乗り出し、既に2006年度決算で再建団体適用状態であったことが判明した。これを受け、市長は2006年7月25日に2006年度中の財政再建団体を申請する方針を表明した。道は同年8月1日に夕張市の財政状況の調査に関する「経過報告」を公表した。

道は、再建期間短縮等の観点から、赤字額の360億円を年0.5%の低利で融資(市場金利との差額は道が負担)、国も地方交付税交付金などによる支援を打ち出した。これらの動きにより、再建期間は18年間の見込みとなった。財政再建団体指定は、1992年の福岡県赤池町(現福智町)以来、北海道では1972年の福島町以来、市では1977年の三重県上野市(現伊賀市)以来となる。

なお、当時の後藤市長は、北海道新聞(2007年4月17日)の取材に対して、2006年6月10日に同紙に巨額負債を報じられる以前の2月に総務省に特別交付税の陳情に行った際に財政再建団体を覚悟したと語っている。予定では2007年度に再建計画を策定する予定であったが、同紙報道により前倒しとなった。再建計画が遅れれば、負債額はさらに膨らんでいた可能性があったことも示唆している。


2007/09/10 13:26 | 未分類
チョウ、アサギマダラ
成虫の前翅長は5cm-6cmほど。翅の内側が白っぽく、黒い翅脈が走る。この白っぽい部分は厳密には半透明の水色で、鱗粉が少ない。和名にある「浅葱」とは青緑色の古称で、この部分の色に由来する。翅の外側は前翅は黒、後翅は褐色で、ここにも半透明水色の斑点が並ぶ。

オスとメスの区別はつけにくいが、オスは腹部先端にフェロモンを分泌するヘアペンシルという器官を持ち、さらに後翅の腹部先端付近に黒い斑点がある。これはほとんどのマダラチョウ類に共通する特徴である。

日本全土から朝鮮半島、中国、台湾、ヒマラヤ山脈まで広く分布する。分布域の中でいくつかの亜種に分かれていて、このうち日本に分布するのは亜種 P. s. niphonica とされる。

標高の高い山地に多く生息する。九州以北で成虫が見られるのは5月から10月くらいまでだが、南西諸島では逆に秋から冬にかけて見られる。

あまり羽ばたかずにふわふわと滑空するように飛ぶ。夏から秋にかけてはフジバカマ、ヒヨドリバナ、アザミなどのキク科植物の花によく集まり、吸蜜する姿が見られる。

幼虫はガガイモ科のカモメヅル、キジョラン、フヨウランなどを食草とし、卵も食草の上に産みつけられる。幼虫は黒の地に黄色の斑点が4列に並び、その周囲に白い斑点がたくさんある。また、前胸部と尾部に2本の黒い角をもつ。蛹は垂蛹型で、尾部だけで逆さ吊りになる。蛹は青緑色で、金属光沢のある黒い斑点がある。

幼虫の食草となるガガイモ科植物はどれも毒性の強いアルカロイドを含む。また、成虫がよく吸蜜するヒヨドリバナやフジバカマも、蜜にアルカロイドを含む。アサギマダラはこれらのアルカロイドを取りこむことで毒化し、敵から身を守っている。アサギマダラは幼虫・蛹・成虫とどれも鮮やかな体色をしているが、これは毒を持っていることを敵に知らせる警戒色と考えられている。

インド北部から東南アジア、インドネシアにかけて分布するアゲハチョウ科のカバシタアゲハ Chilasa agestorは、翅の模様がアサギマダラによく似ている。これは毒を持つアサギマダラに擬態(ベイツ擬態)することで、敵に食べられないよう身を守っているものと考えられる。

アサギマダラの成虫は1年のうちに、日本本土と南西諸島、台湾の間を往復していることが知られている。ただし北上する個体と南下する個体は子孫の関係で、同じ個体が移動する渡り鳥の移動とは異なる。

移動の研究は、捕獲した成虫の翅の半透明部分に捕獲場所・年月日・連絡先などをマジックインキで記入(マーキング)、放蝶するという方法で個体識別を行う。このマーキングされた個体が再び捕獲された場所・日時によって、何日で何km移動したかが分かる。

研究者達によって、夏に日本本土で発生したアサギマダラは秋になると南西諸島や台湾まで南下、繁殖した子孫が春に北上し、日本本土に再び現れるという行動が明らかになった。中には直線距離で1500km以上移動した個体や、1日あたり200km以上の速さで移動した個体もある。

2007/09/09 21:15 | 未分類
ミイラ解剖ショー
19世紀の考古学においては、ミイラの解剖が、単に研究目的だけではなくヨーロッパの各地で興行としてミイラの解包・解剖ショーが行われた。もっとも現代において想像するようなショーアップされたものではなく、かなり淡々と研究目的と変わらない解剖をしながら、過程と出てきたものを観客に示して解説するものだったらしい。 なお、ミイラと考古学からは離れるが、書籍『外科の夜明け』によると、当時は外科的施術自体がショーだった。特に死刑囚の解剖は人気を博した。

生成
死後、身体の腐敗が進行するよりも早く急激な乾燥(人体組織の50%以下)が起きると、細菌の活動が弱まる。脱水症状などの条件から死体の水分含有量が少ない場合にはミイラ化しやすい。自然発生ミイラが砂漠の砂の中からみつかることが多いが、これは急速な乾燥をもたらす自然条件のほかに、そこにできる死体が脱水症状を起こして餓死するなどで死亡したものであるため、死亡時の水分量がもとより少ないという条件が整っているからと考えられる。自然条件においては、成人一人がミイラ化するのに必要な期間は3ヶ月と言われている。こういった自然のミイラは全身が完全なミイラとなっている例は少なく、身体の一部分のみがミイラ化して残っている場合が多い。

自然環境において全身ミイラが少ない理由の一つとしては、死体の中で一番先に腐敗が進行するのが内臓であることが挙げられる。自然状態においては内臓が体外に出ることがないため、人体の完全なミイラ化は起きにくい。ただし逆に、内臓の腐敗までが進行(→液化して体外に流出)したあとに急速に乾燥した場合などには、うまい具合にミイラが形成される。そのため、人為的にミイラを作る場合には、脳を含めた内臓を摘出し、外部で火気などを用いて乾燥させ、あるいは薬品によって防腐処理をほどこした。その内臓は体内に戻すか、副葬品の壷の中などに納めるなどの手段が取られた。

古代エジプトでは、心臓以外の内臓を摘出したあとの死体を70昼夜にわたって天然炭酸ナトリウムに浸し、それを取り出したあと、布で幾重にも巻いて完成させた。そのため、包帯がミイラの特徴であるかのような理解が生まれた。なお、内臓の摘出には開腹手術をおこなったが、脳の場合には頭蓋骨を開かず、鼻から鉤状の器具を挿入して取り出したらしい。現代人からすれば脳を崩してしまうことは復活の条件を失わせることのように感じられるが、理性の宿る場所を脳と見做さなかった当時においては死後身体から離れた魂にこそ霊性が宿るとの観念に立てば、心理的抵抗は無かったと考えられる。むしろ心臓が理性の場と考えられ、これは取り出され壷に入れられ大切に保管された。

古代エジプトなどでは来世・復活信仰と密接に結びついていたミイラ作りだが、それはミイラ化処理をおこなっていたすべての文化において共通のものだったわけではない模様である。

ミイラ(mirra)の語源は防腐処理に使われた樹脂ミルラ(没薬/もつやく、myrrh)のことである。漢字表記の「木乃伊」は、オランダ語のmummieの音訳と言われている。ミイラには薬効があると信じられ、珍重された。そのため、ミイラを取ることをなりわいとする者が増えた。なお、ミイラを取るためには墳墓の中に入ったり、砂漠を越えたりする必要があることから危険がつきまとい、ミイラを探す人間が行き倒れることもあった。彼らの死体がどれほどの確率で自然乾燥によりミイラ化したかは不明だが、このことを指してミイラ取りがミイラになるという言葉が生まれた。これにより数多くの盗掘が行われ、近現代の考古学研究を阻害する要因となった。また、薬としてのミイラは日本にもかなり輸入されていた。

2007/09/09 20:55 | 未分類
ボーイング787 ドリームライナー開発の経緯
当初ボーイングは、エアバスのA380に対抗するためにボーイング747の機体を延長した747Xを開発していたが、エアバスが実際にA380の計画実行に入ると、ボーイングは2001年に入って計画を延期してしまった。次に、将来必要な旅客機は音速に近い速度で巡航できる高速機であると考え、2001年の初期からソニック・クルーザーを研究・開発していたが、9月の同時多発テロ後の航空業界の冷え込みの影響もあり、少しでも運航経費を抑えたいという航空会社各社の関心を得ることができなかったため、2003年に計画を中止してしまった。

そこでボーイングは、効率を重視したボーイング767クラスの双発中型旅客機を開発することに計画を変更した。

2004年、ボーイング副社長が来日し、その後に全日本空輸が50機発注したことによって、開発がスタート。その後、日本航空やベトナム航空、コンチネンタル航空など多くの大手航空会社が発注している。

一方、ライバルのエアバスも787に対抗するため、、A330に大幅に手を加えたA350を発表し、すでに180機ほどを受注しているが、ボーイングとの熾烈な争いから各航空会社からの支持が得られず設計変更せざるを得ない事態に陥っている。現在のところ787の方が明らかに優勢である。性能ではA350の方が航続距離、旅客数ともに増加しているとされるのだが、ボーイング社は「787は全く新しい旅客機のため(エアバスがA330をリファインしても当機を)超えることはできない」と主張している。

ボーイング、エアバス共に、将来的な航空旅客の増加を予想している点においては共通する。しかしその対処の方法に違いが存在し、それが新型機の開発のコンセプトの違いに影響している。 すなわちエアバス側は、ハブ空港間で運用する大型機を開発し、ローカルへは持ち駒豊富な自社の中小機での乗客の振り分けを想定しているのに対し、ボーイング側は、乗客は面倒な乗り換えを好まず、中型機による直近の空港への乗り入れを求めるようになる、とする予想を立てているということである。

原油価格の推移や主要国のCO2削減に伴い、各航空会社がどのような選択をするのか、今後の動向が注目される。

日本の協力
三菱重工業は747X計画時の2000年5月にボーイングとの包括提携を実現しており、機体製造に置ける優位性を持っている。すでに1994年には重要部分の日本担当が決定しており、三菱は初めて主翼を担当、川崎重工業が主翼と中胴の結合部と中央翼、富士重工業がセンターボックスと主翼フェアリングに内定していた。計画は747Xからソニック・クルーザーを経て787となったが、担当部位の変化はおおむねなく、日本企業の担当比率は合計で35パーセントと過去最大となっており、この35パーセントという数字はボーイング社自身の担当割合と等しい。全日空と日航は、ローンチカスタマーチームに加わっている。

特徴
巡航速度:マッハ 0,85 (903 km/h か 561 mph)
航続距離 8.500海里 (15,700 km)、ロサンゼルスからロンドン、あるいはニューヨークから東京路線をカバーするのに十分。
同クラスの767と比較すると、燃費は15 - 20%向上するとされている。また最大旅客数も若干増加している。
この燃費の向上は、空力改善・複合材(炭素繊維素材)の多用による軽量化・エンジンの燃費の改善・これらの相乗効果によるものだという。ちなみに複合材の使用により、耐腐食性等の問題が解決され、ボーイング777ではコックピットのみへのオプション装備だった加湿器が、初めてキャビンに標準搭載される。
コックピットは、777のようなLCDを多用したグラスコックピットをさらに進化させたものになり、ヘッドアップディスプレイ (HUD) も機長・副操縦士の両席に付く予定。
大型の窓が採用され、乗客は広い視界を楽しむことが出来る。また窓にはシェードがなく、代わりにLCDを使った電子カーテンを使用し、乗客各自が窓の透過光量を調節することになる。
ただし、LCDによる遮光は太陽の熱をカットする事ができないため、まぶしさは防げても熱さを防ぐことは出来ない。このため、従来のカーテンとの併用、または熱線遮蔽ガラスの採用などによる何らかの対策が必要になるものと思われる。

現在ボーイング787型機は3つの派生型を売り込んでいる:

787-3型機:航続距離3,500ノーチカルマイル (6,500 km)、交通量が多い路線を的にした296座席 (2クラス制) 短距離型である。発注しているのは日本航空と全日本空輸のみで、事実上日本国内線専用機となる公算が大きい。初飛行は2008年である。
787-8型機:座席数223座席 (3クラス制)であり航続距離8,500ノーチカルマイル (15,700 km) の787型機の基本型である。初飛行は2008年である。
787-9型機:胴体延長の座席数259座席 (3クラス制)。初飛行の目標は2010年である。
また、機体をさらに大型化した787-10型機の生産を計画しているが、仮に開発が決定されれば、787-10型機は同じボーイングの777-200と競合する事となる。

2007/09/08 15:48 | 未分類

<<前のページ | HOME | 次のページ>>
忍者ブログ[PR]